暇なおっさんのSS図書別館
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17:ちなみに[sage]
2022/07/20(水) 23:04:40.57 ID:GSa3xBPDO
399: 里奈・16 [sage] 2021/04/28(水) 01:08:10 ID:ZvZ2xXD6

「正直、私は今から貴女が彼の元に会いに行く事に賛同できない」
「咲さん…」
「でも私が邪魔をしても無駄なんでしょうね、きっと」
咲はお手上げ的に肩をすくめて、里奈は頬に人指し指をあてて照れた顔をする。
「あの島の大地震で、みんな異常な状況に追い込まれてた」
「そうね」
「吊り橋効果だって言われたら、それも否定はできないかもしれないけど、
私にとっては車から出た後の、後半の彼は…私の希望だったわ」
里奈は思い出す。
比嘉に車内でレイプされかけた後、彼と車を出た後の快進撃を。
(生きてこの島を出る、仲間か)
「それに―」
「それに?」

里奈は咲の問いかけに顔を赤らめて言った。
「約束しちゃってたし、ね」

「…詳しくは聞かないでおくわ、もう既にノロケ話っぽいし」
「うん、そうしてくれると助かる。えへへへ」
(未来の彼氏、か…)

「じゃあ里奈、私はこれで。次にいつ会えるか分からないけど、そう遠くない内に再会できそうな予感がするわ」

「ええ、咲さんもお元気で。でも次に会う時は「武道館」ですよね?歌姫様」

咲は笑った。
「ありがと!待ってるわ、里奈!盛大に盛り上がってる会場に、あなたの彼氏と一緒に来るのを!」

里奈は手を振って見送り、大声で叫んだ。
「三人で行くかもー!」
「ちょッ?!あんた!気が早過ぎでしょおおおッ!!」

本条咲は、自分の夢だった歌手になっていた。

(次は私の番かな?これも確かな私の夢…)
「あいつ、どんな顔するやら」

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