もしもシャミ子が葬送のフリーレンの世界に飛ばされたら
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79:1[sage saga]
2024/11/01(金) 20:44:27.62 ID:4JAHijIv0
 
◇森の中

 一方シャミ子はというと、あっというまにシュタルクに追いつかれてボコボコにされていた。

シュタルク「閃天撃!」

シャミ子「ぎゃー!」

シュタルク「閃天撃! 閃天撃!」

シャミ子「ぎゃー! ぎゃー!」

シュタルク「……かってぇ。なんなんだこのでかい貝殻は」

 シュタルクは幾度となく自分の技を受けても、未だ頑強にその形を保ち続けている巨大なホタテ貝を見やる。

 奇しくもフェルンが向かったのとは逆方向。村を囲む森の中を逃げる魔族に追いついたのが少し前。こちらを認めた魔族は、攻撃を仕掛けてくるでも無く、悲鳴を上げながらこの姿に変化したのである。

シュタルク「追いついたと思ったらいきなり貝に変身するなんて予想外にもほどがある……もしかしてそれが真の姿だったりすんの?」

シャミ子「違います! これは心の壁フォーム! 宿敵からの心ない言葉を防ぐフォームです」

シュタルク「……説明されても全然分からねえ。閃天撃!」

シャミ子「ぎゃー!」

 轟音と共に貝殻が跳ねる。シャミ子本体は未だノーダメージではあるが――

シャミ子(不味いです不味いです! この人、桃と同じくらいの超パワーだ! あのでっかい斧も怖い! こんなの勝てるわけ……)

 弱気な思考に、自身を包む貝殻がぴしぴしと不吉な音を立てる。

 魔力外装は心の影響を受けやすい。桃の腕力には勝てないという認識が、同程度の腕力を持つシュタルクを前にして、心の壁フォームの強度を下げているのだった。

シャミ子(あわわ、不味いですこのままでは! なんとか攻撃を止めて貰わないと!)

シャミ子「ちょ、ちょっと待ってください! 話し合いましょう! 別に戦う理由は無いはずです!」

シュタルク「そうか? でも夢を使って村人洗脳したんだろ?」

シャミ子「え……それは、あの……はい、しました……」

シュタルク「閃天撃閃天撃閃天撃!!」

シャミ子「ああああ! たんま! たんまです! 事情が! 事情を聞いてください!」


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