もしもシャミ子が葬送のフリーレンの世界に飛ばされたら
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135:1[sage saga]
2024/11/01(金) 21:50:18.10 ID:4JAHijIv0
 
◇せいいき桜ヶ丘 ばんだ荘前

 異世界に纏わる記憶は全て消えた。

 些細な違和感はあるかもしれないが、やがてそれも日常に埋没して消えていくだろう。

 では、全ては無駄だったのだろうかか? この出会いに意味は無く、ただ時間を浪費しただけか?

 それは違う、と門柱の上に腰掛けたウガルルは思う。

ウガルル(オレ使い魔としテ生まれタ。魂なイ。けド"想イ"分かル)

ウガルル(お供えゲロマズ、魔方陣グチャグチャ、依り代秒デ崩れタ……けド、オレを造っタ奴のミカン守りたイ想イ本物だったかラ存在保てタ)

ウガルル(異世界のこト、みんなの記憶かラ消えタ。でモきっと想イ残ってル。魂なイ、依り代も無いオレにモ想いハ残ってたかラ)

 その大切さは自分にも分かる。だから、あのサルナシを捨てることは出来なかった。

 想いがあれば人は変わる。もちろん必ずしも良い方に変わるとは限らないが――自分の知り合い達が関わったのなら大丈夫だろう。

ミカン「あっ、ウガルル見つけた。ご飯だから帰ってらっしゃい」

ウガルル「んが、分かっタ」

ミカン「家を飛び出したにしては聞き分けが良いわね……ところでウガルル、家にあった晩白柚とか知らない?」

ウガルル「全部オレが食っタ」

ミカン「あの量をひとりで食べたの? そう……」

ウガルル(……これでいイ。違和感減るノ大事っテしおん言ってタ。ミカンに怒られル辛いけド平気……)

ミカン「そう! ウガルルもついに柑橘に目覚めたのね! そうよね、あのくらいの量、陽夏木一族にとってはペロリよね!」

ウガルル「う、うがっ?」

ミカン「良かったぁ。あなたはそんなに柑橘好きじゃないと思ってたから、料理とかに使う量も少なくしてたでしょ?」

ウガルル「アレでカ!?」

ミカン「でもこれからは遠慮無く使えるわね! 冷蔵庫にあるウガルル用のお肉、全部レモン果汁に漬け込まなきゃ!」

ウガルル「うがぁーーーーっ!?」


ナレーション『頑張れみんな。想いを胸に前へ進むんだ』


END



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