4:名無しNIPPER[saga]
2024/09/07(土) 12:10:00.80 ID:d5CFnAaM0
「涼宮さん、少し前に寝ちゃったみたいで……」
朝比奈さんは気づいていたようで、口元に人差し指を立て、シーっとジェスチャーサインを表わした。
何と可愛らしいお方だろうか。何度でも本当に自分と同じ生物なのかと疑いたくなる。
朝比奈さんの言う通り、眠っているハルヒを起こすのは俺としても少し忍びない。
大人しく自席に戻り、次は古泉の麒麟を取ろうかなどと思案する。
だが、またここで強烈な違和感を覚えた。
「……おい、ハルヒ?」
「───」
気づけばもう一度呼びかけていた。
繰り返しの呼びかけで、朝比奈さんが少し驚いた顔をしている。
視界の端で、長門のページを捲る指が止まったように見えた。
後方の古泉が長考をやめ、こちらに視線を送っている気配も感じる。
そして、ハルヒの応答はない。
……経験則から言おう。
なにかがおかしい。
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