キョン「ハルヒが目覚めない」
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16:名無しNIPPER[saga]
2024/09/07(土) 12:31:19.45 ID:d5CFnAaM0

「たまーにあるのよね、いつの間にか意識がなくなってるの。あ、横になっている時とか、座ってるときね。眠気、かしら?」

「年に1回ぐらいかしら? 中学上がってくらいだったわね。学校でなるのは初めてだけど」


俺の席に座ったまま、起き抜けに朝比奈さんにお茶汲みを促し、熱いお茶をゴクゴク飲み干しながらハルヒは言った。もっと味わえ。
当の本人は原因不明の睡眠についてそこまで気にしていないらしい。ハルヒらしい。


「だ、大丈夫なんですか? び、病院とか……」

「平気よ平気! 確か1度親に連れられて行ったけど、何の異常もなかったって言ってた気がするし!」


本人の情報を又聞きのように話すハルヒは、先ほどまでの静けさはどこへやら。
騒がしくも見慣れた、いつものハルヒに、俺だけでなく皆安堵しているようだ。
だがしかし、俺はさっきのハルヒの発言に引っ掛かりを感じている。
この原因不明の事象が中学に上がってから年に1回ほどのペースで起きているという点だ。
それはハルヒの能力発現後の話になるはずだ。


「ですが、暗くなる前に起きられてよかったです」

「そうね、気づけば、というより起きたらもうこんな時間だわ」


古泉、あいつはこの現象を皆目見当がつかないと言った。
だが、ハルヒの能力発現以降、あいつが属す機関がハルヒを陰から観察しているのは言うまでもない。
そんなことをしているやつらが、こんな一大事を何年も見過ごすはずがない。


パタン


「……」

「それじゃ、少し待たせちゃったけど、今日の団活はここまで!」


そして長門、古泉が把握していることをお前が知らないはずもない。
つまり、この2人は初めから全て知っていたのだ。知ったうえで、俺を嵌めるべく、結託し掌で転がしていたのだ。
唯一、神妙な顔でのコソコソ話はおそらくそれだろう。年に1度のアレですね、そう、みたいな会話をしたに違いない。
見事に術中にはまりてんやわんやしていたのは俺1人だったわけだ。


「とにかく、涼宮さんが起きてくれてよかったです」


訂正。多分、朝比奈さんも知らなかったのだろう。
お労しや……。


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