映画の脚本を書いて、ひとりの女の子と出会った話。
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25:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 16:43:25.47 ID:e+s7r/2n0
「先輩は最近どうですか?」
「そうだなあ」俺は一度頭を巡らせてみる。
「本ばかり読んでいたよ。おかげで単位を幾つか落としそうだ」
「……ちょっと嬉しそうに見えますけど」
俺は思わず彼女の方を一瞥して、
それからこほんと咳ばらいをした。
「時間の使い方が絶望的に下手くそなだけだよ」
「そういうものでしょうか」
「ああ」と俺は一度だけ頷いた。
「真似はしない方がいい。仕送りも止められるからな」
そう言うと、ヒツジはくすくすと笑っていた。
どうしてか彼女のあどけない表情を見るのは嫌いではなかった。
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