31:名無しNIPPER[sage]
2024/09/27(金) 00:00:46.58 ID:dREhkkVH0
「昔は親からお姉ちゃんなんだから、とか言われて欲しい物我慢させられた事もあるし、損な役回りだったりするのよね」
すみれは上の空でつらつらと言葉を並べていく。頭の中には恋の姿が浮かんでは消えていく。
「まぁそんな事言っても、やっぱり妹の事は可愛いもんだから。あの子に何かあったら私が飛んでいくけどね」
独り言なのか何なのか、喋っている本人にもよく分かっていない。ただ、恋の事を考えないようにするために脈絡もなく話を続けているだけだ。
「……すみれさん」
ずっと黙って話を聞いていた花陽が、そこで初めて口を挟んだ。
花陽はすみれの手を取り、勇気づけるように両手で包み込んだ。
74Res/37.21 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20