30:名無しNIPPER[sage]
2024/09/26(木) 19:22:52.25 ID:k86je4zLO
四季とルビィが北の灯台へ来てから、二人ずつ見張りに立とうと提案したのはすみれだった。異論を唱える者はなかった。四季の姿を見て、誰もが一人で見張りに立つ事が恐ろしくなっていた。
何があったのか。それはまだ四季から聞き出せてはいない。話が出来るような状態ではなかったからだ。今、四季の事はメイに任せている。
「妹がいるって言うと、羨ましがられたりする事もあるんだけどね。姉っていう立場、たまに重かったりするのよね」
すみれは花陽と会話をしようと言葉を紡いでいる訳ではなかった。ただただ、何となく思いついた言葉をそのまま吐き出しているだけだ。
そうしていないと、すぐに四季のこぼした言葉に考えが向かってしまうから。
『恋先輩が──』
血に染まった四季の両脚が頭に浮かぶ。
あの血は……恋は、まさか……
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