378: ◆b0/EDFEyC136[saga]
2024/11/03(日) 00:02:57.49 ID:2/VoYCQc0
――――レースの結果は当然のようにパピヨンの圧勝だった。短距離レースの着差とは思えないほどの――圧勝。
パピヨンの走りは何も変わらない、ただただ全力で先頭を走る――それだけだった。それだけが作戦なのだ。
後輩ウマ娘「はっ……はっ、はぁ……!っ……!」
膝に手を置いて、必死に息を整えている彼女に対して。パピヨンは……。
パピヨン「――っ。はぁ、はぁ……!うぷっ……お、お兄さん!お兄さんドリンク!二人分ね!」
――地面に横になっていた。スタミナを全て使い切ったんだろう、もう立つのも暫くは難しいだろう。○○さんの分も含めて二つドリンクを持っていく。
『……お疲れ様パピヨン。○○さんも良い走りだったよ』
後輩ウマ娘「はぁ、はぁ……!あ、ありがとう、ございます……!」
パピヨン「ん、ありがとー……おぇ」
きっとこれもパピヨンなりのファンサービスだったのだろうか……いや、違う。
シルヴァーパピヨンは誰が相手でも自分の全力を出す、スタミナ全てを使い切って1,200m先のゴールまで駆ける――なぜならそれが一番、楽しいのだから。
パピヨン「ねえ、○○ちゃん――今日はアタシがボコボコにしちゃったけどさぁ……待ってるね」
後輩ウマ娘「へ……?」
パピヨン「○○ちゃんが正式なレースに出て、ダートのG1とかに出場出来たらその時は――アタシがそこでまた戦ってあげる。それってきっと……めっちゃくちゃに楽しいよね!」
後輩ウマ娘「!」
パピヨン「――ぷはは、アタシはまだまだ現役だからね。衰えなんて、感じさせないから」
後輩ウマ娘「は――はい!私、私……!すぐにそこまでたどり着きますから!それで、私はパピヨンさんに教えてもらった……楽しい走りで!貴女と走るために!!!」
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