226: ◆b0/EDFEyC136[saga]
2024/10/05(土) 00:55:11.65 ID:vHOD/oG80
パピヨン「初めて会った日のこと覚えてる?あの日、模擬レースでアタシが……6着くらいで終わっちゃった奴」
『ああ勿論覚えてるよ。あの日キミが模擬レースに出ていなかったら、もしあの日自分がレースを見に行かなかったら……自分とパピヨンは出会えなかったから』
どんな時でもあの日のレースは思い出せる。それだけ、自分の脳に焼き付いて離れない――魅了されてしまったシルヴァーパピヨンの走りを。
パピヨン「うん、本当にね……担当トレーナーとウマ娘の出会いはそんな奇跡の積み重なりだーって、誰かが言ってたけど本当にそう。アタシはね、そういうのあんまり信じてなかったけど……信じれるようになったよ」
『…………』
パピヨン「お兄さんがアタシのトレーナーだったから――アタシは今こうして走ってて、ライバルができて、色んなレースに出て、海も越えちゃって。勝って負けて、泣いて笑って、それでそれで……もっともっと走りたいなって思えて」
だからきっと、お兄さんがトレーナーじゃなかったらアタシは……トレセン止めちゃってたかもね。なんて、笑いながら語るパピヨン。
パピヨン「だから、さ――アタシ、いつからかずっと思っちゃってたんだけど――お兄さん以外がトレーナーとか考えられないなーって」
『――――そんな風に、思ってくれたのか?こんな新人の……トレーナーで、後悔はしていないか?』
パピヨン「……ぷはは!そんな風に思ってたら――ここまで来れてないよ、お兄さん」
――思わず、視界が滲む。
そうか、そうか――キミは、そんな風に思っていてくれたのか……パピヨン。
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