221: ◆b0/EDFEyC136[saga]
2024/10/04(金) 22:52:46.58 ID:XYKyijZC0
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『そろそろ花火の時間だな』
パピヨン「えっ!花火まであるの!?」
狐のお面をかぶったパピヨンが嬉しそうな声でそう聞いてくる。右手には溶けかかったかき氷、そして左手には水風船。誰がどう見ても夏祭りを満喫している、そう思えた。
パピヨン「うっわ〜!どうしよどうしよ!ねえ今から場所取りに行く!?いい場所で花火見たいよね!?」
『いや、どうだろうな……最初から場所を取ってる人に取られてる気もするし……そもそも、ここの夏祭りならどこから見ても――』
パピヨン「むっ……じゃあそうだなぁ……』
自分の言葉に納得したのか、パピヨンがむむむと何か考えながら溶けたかき氷をストローで啜る。
パピヨン「…………えっと、じゃあさ」
……お、お兄さんと二人っきりで花火見たいな。ここ、人も多いし……で、デートなんでしょ?お兄さん。
恥ずかしそうにしながら、小さな声でパピヨンはそう言った。
『……その通りだな』
キミからデートだと言い出したんだろう、というツッコミはしないでおく。とにかく二人きりで花火が見たいというなら……叶えてあげるのが自分の役割だろう。
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