222: ◆b0/EDFEyC136[saga]
2024/10/04(金) 23:24:00.11 ID:XYKyijZC0
パピヨン「……よく見つけるねお兄さん」
『……人があんまりこなさそうな場所を見つけようと思ったら、案外すぐにな』
見つけた場所は夏祭り会場の裏手の部分、出店からはそこそこ離れているので人も中々来ないのだろう。
……その分、花火も少し小さくなってしまうだろうが。
『ほら、そこに座りな。ハンカチ敷くから』
パピヨン「え、あ、うん。ありがとお兄さん」
地べたにそのまま座らせるのもあれだろうと、せめてハンカチの上に。近くに何か腰を掛けれそうなものがあればよかったのだが……。
パピヨン「……あ、始まった!うわ、ちっちゃ〜!」
『……ごめんな、事前に場所を取っておけばよかったな』
パピヨン「あ、んもー違う違う!そんなしょんぼりしないでよお兄さん!全然気にしてないから!」
――遠くに花火が見える。音はだいぶ響いてくるが、その大きさはかなり小さかった。
……でも、久しぶりに花火なんて見た。この年になってから夏祭りになんて行く機会もなかったし、一人で行くつもりにもなれなかった。
『パピヨン、ありがとうな。キミがいなかったら……今日花火なんて見れなかったよ』
パピヨン「……えへ、そっかぁ。じゃあ、今日は一緒にありがとう、だね」
『――――そうだな』
彼女の隣に腰を下ろす。今日はなんだかとても疲れた……花火を見ながら、休憩しよう。
パピヨン「………………」
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