132: ◆b0/EDFEyC136[saga]
2024/09/06(金) 19:20:52.07 ID:AGd55id90
――――そして当日。電車を少し乗り継いで、パピヨンに道案内されるように歩いていくとその家があった。
住宅街に建てられた一軒家。一軒家を想像してまず最初に思いつくような、二階建てで小さな庭があるそんな家だった。
慣れた調子で玄関扉にパピヨンがカギを差し込んで、何の躊躇もなく扉を開く。
パピヨン「ただいま〜!ママー!お兄さん連れてきたよ〜!」
『あ、おいこら……!』
あれだけお兄さんは止めろと言ったのに……!家ではトレーナーって呼べと何度も……!
「は〜い!今行きま〜す!」
家の奥から返事が返ってくる。とってとってと歩く音がどんどんこちらに近づいてきて……。
パピママ「あら、あらあらあら〜!初めましてパピヨンちゃんのトレーナーさん、私がこの子の母親です」
――玄関まで迎えに来てくれたのは、なんともふんわりとした雰囲気のウマ娘だった。
長い芦毛のロングヘアは見るだけでとても手入れがされていることが分かる。ちらりと見える尻尾の先も一目で艶が極上だと理解できる。
……なるほど、パピヨンのお母さんだな。
パピママ「……ふふっ、そんなにみられると照れちゃいますよ、トレーナーさん」
『あ、も、申し訳ありません。私、シルヴァーパピヨンさんのトレーナーをさせていただいています――』
パピママ「いえいえ自己紹介なんて、貴方のお話はパピヨンから十分聞いていますから〜。それより早くどうぞこちらへ。色々と準備しておりますので〜」
パピヨン「おっけー!じゃあお兄さんいこいこ!」
――待ってくれ、色々聞いているって何を聞いているんだ。なんだか少し怖い、怖いな!
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