818: ◆OX0aJKbZO.0H[saga]
2024/07/06(土) 22:55:02.30 ID:kNx0CHnD0
――各ウマ娘出遅れることなく進んでいきます。先頭には逃げ宣言6番、その後ろにすーっと並んで9番、2番のウマ娘が並び先行集団、そして最後方にはブラックマンティス。
ブラックマンティスの何時もの展開。最後方、殿から他のウマ娘の様子を伺い、最終コーナー最終直線で一気に大外からごぼう抜き――これが、ブラックマンティスの戦い方だ。
その戦いを二回経験したパピヨンにとって、それは異様なプレッシャーを感じる走りだった。後ろから「何か」が来る。何か恐ろしい存在がぐんぐんと迫ってくる――恐怖以外の何物でもない走り。
パピヨン「やっぱいつも通りの展開だよね、結局マンティが全部差し切るか、差し切らないかの展開」
『……随分とマンティに肩入れしているな。友達だからか?』
パピヨン「はぁ〜?なにお兄さんそれ、キモいんだけど〜?……そりゃ、友達ってのもあるけど」
アタシに勝ったんだし、他の短距離で負けて欲しくなんかないって思うくらい、普通でしょ。
【貴方】からぷいっとそっぽを向いて、パピヨンはまたテレビを見る。
マンティ「――――は!」
――さあ、最終コーナーを曲がり最後の直線!未だ先頭は6番!後続との差は3バ身ほど!しかしここで大外から迫るウマ娘!3番ブラックマンティスが先頭を狙っている!
パピヨン「お、いけいけ〜!」
『随分と気の抜けた応援だな……』
狩人が足にググっと、力を入れ一気に前を往く。スパートをかけた鋭い切れ味の末脚は、そのまま前方のウマ娘を差し切って――――。
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