144: ◆OX0aJKbZO.0H
2024/03/09(土) 23:31:00.58 ID:aNta1IfC0
パピヨン「この櫛入れもシャンプーとリンスをしてからの方が良いんだけど、ここじゃね〜。ほら、次はオイルを用意して、因みに匂いは?」
『……柑橘系の匂いの奴を買ったよ』
パピヨン「柑橘系……なんでそれを買ったのか、アタシ知りたいな〜」
『……キミにはこの匂いが合うと思ったからだよ、もしかして苦手な匂いだったか?』
パピヨン「…………いや、別に〜?じゃ、それを手にしっかり馴染ませて、尻尾全体に塗り込んで」
『ああ』
毛の裏表全体に均等にオイルを塗り広げると、段々尻尾全体に光沢が帯びてきた。
パピヨン「そうそう、そんな感じ……ん〜……あ〜……」
……尻尾が小さくフリフリ揺れている。
『……これで終わりか?』
パピヨン「えっ?……あー、そう。オイルも塗ったし終わり終わり。お兄さんお疲れさま〜」
『その、なんだ。キミの言うとおりにしてしまったけど……どうだった?」
パピヨン「へたっぴ!お兄さん何もかも不器用すぎ!ん〜……まあアタシの言うとおりにして20点くらい?」
尻尾を大きく振ってみて、点数を付ける。そんなに低いのか……と、なんだか悲しい気持ちになる。そもそも、彼女の言うとおりにやってこれなのだから、本当はもっと低いのだろう。
パピヨン「……だから、今度はもっと練習してきてね。またテストするから、お兄さん?」
『え』
パピヨン「じゃ、お疲れさま〜!また明日〜」
……行ってしまった。
パピヨン「……〜♪」
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