143: ◆OX0aJKbZO.0H
2024/03/09(土) 23:29:21.35 ID:aNta1IfC0
と、いう訳でパピヨンの尻尾の手入れの許可を貰った。
パピヨン「…………」
本屋で買った「誰にでも分かるウマ娘の尻尾手入れ!」の内容を思い出しながら。道具の準備をする。
『それじゃ、尻尾に触るからな』
パピヨン「変な風に触ったら怒るから……んっ」
尻尾に少し触れた瞬間、彼女の口から小さな吐息。思わず手を止めてしまう。
『だ、大丈夫か!?や、止めるか!?』
パピヨン「ちょ、ちょっとびっくりしただけだって……ほら、お兄さんか言ったんだから手を止めないでよ」
……そう言われて、もう一度手入れを続ける。尻尾を持ち上げ、手に持った専用の櫛を尻尾に入れる。
毛並みに沿ってすーっ、すーっと櫛を動かして……。
パピヨン「……お兄さん下手糞。触り方もそうだけど、櫛の入れ方も動かし方も最悪」
『え、あ、ごめん……』
……流石、職人と言われるような彼女に対して付け焼き刃の知識を付けただけの自分では、この時点でもう駄目らしい。
なんだか、申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまう。
パピヨン「はぁ……ほら、櫛の入れ方はそんな真っすぐじゃなくて、ちょっと斜めに入れて」
『……あ、ああ』
パピヨン「そうそう。それで優しく撫でるみたいに、尻尾の先に向かって三回くらい」
彼女の言われたとおりに櫛を動かす、確かにさっき自分でやった時よりも尻尾が綺麗になった……気がする。
1002Res/560.61 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20