80:名無しNIPPER[saga]
2024/03/03(日) 15:46:05.34 ID:uTYKGY6cO
「…むう。この私を無視して盛り上がるなんていいご身分ですわね」
ステラがモニカに構うばっかりに放置されているサンドラはむくれていた。意外と愉快な一面があるようだ。
構い終わったステラは気を取り直して、サンドラの志望動機を訊くことにする。別に黙秘されても構わないが、理由が単純に気になるのだ。
「…貴方を騙そうとした私に全面的に非があります。ええ、包み隠さず全てをお教えしましょうとも。あまり愉快な話ではありませんがよろしくて?」
よろしい。
「では。…とは言っても、犬も食わないようなくだらない理由なんですけれど。【ケーファー家】はご存知?」
全く知らない。流れからして貴族だろうか。
「ええ。シュラーク家と比べればちっぽけな一族なのですが、数代前の当主が友人…本人曰くまぶだち?と手記に遺すほどに親交が深かったようで、今でもその繋がりは健在だったのです。私は一切面識がありませんけど。…ですが先週、父がケーファー家当主と酒席を設けた際に『子供もいい歳なんだから結婚とか考えないわけ?あれだったらうちの娘とお見合いさせるけど?』と宣ったらしく…」
酔った勢いで話が一気に進んでしまったのだろうか。貴族の方々も楽じゃないらしい。
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