クラスの変わり者が揉め事を起こして始まる一次創作
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26:名無しNIPPER[saga]
2023/11/12(日) 02:20:02.62 ID:cnVE/bAzO
「ねえねえ、山田」
「なに?」
「田中、朝から元気ないね」

佐竹に肩を叩かれそう囁かれてから田中のほうを見ると、奴は机に突っ伏して寝ていた。
あいつが有栖川とつるむようになる前はよく見かけた光景だが、この頃は寝ていることは少なく、いつも有栖川に絡んでいるので、佐竹の言う通り、元気がないのかもしれない。

「気になるなら様子見てくれば?」
「なんで? 私は別に田中を心配する理由なんてないし。皆無だし。それに朝から有栖川さんが声をかけても変わらずあのままじゃん」

そんな薄情なことを口にする佐竹を見つめると目の奥が笑っているのがわかった。きっとあたしをけしかけようとしているのだろう。

「その手には乗らない」
「え? なんのこと? ていうか山田は田中のこと嫌いなんだから、気にする必要ないって」

佐竹さぁ。あたしよりも性格悪いよなお前。

「いいから行ってこいって」
「嫌だよ。田中は私の幼馴染を傷つけたんだからいい気味だよ。山田もそう思わない?」

あーもう。こうしてあたしらが言い合ってると周囲の野次馬がひそひそ話を始める。また揉め事の中心になる。佐竹め、覚えてろよ。

「チッ……行ってくる」
「はーい、いってらー」

重い腰を上げて、嫌いな奴の席に向かった。


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