136:名無しNIPPER[saga]
2023/09/25(月) 20:34:19.19 ID:y/mmYsJbo
麻痺の呪文が聞こえると同時に、高木が大声で叫ぶ。
「エントヴァフヌング!!」
武装解除の呪文だ。兵士が放った麻痺の呪文は分裂し、3人に向かって奔る。不動の意思によって盾に変化した杖が彼と椎名を守った。だが高木は2人と距離が少し離れていたため、不動の盾の範囲外に居た。しかし、高木に向かって飛んできた麻痺の呪文は、武装解除の呪文に弾かれて消滅した。
高木が次の呪文を繰り出そうとしたその時、3人の足元に何かが転がってきた。
「!!」
それを見た高木が二人に飛びかかってくる。3人を包むように変化した杖によって視界が遮られる寸前、不動は椎名が何らかの呪文を放ったのを見た。
激しい閃光と音が3人を襲う。耳を押さえ目を瞬かせながら、不動は慌てて自衛隊員の姿を探す。しかしすでにその場には居なかった。
「お二人共、無事ですか?」
高木の問いに2人は頷く。
「今のは?」
「分かりませんが、少なくともこの件の関係者には間違いありません」
「あっ!」
椎名の大声につられて2人が彼女の方を見ると、彼女は不動の杖を指さしていた。杖の光が先程よりも弱まっている。
「やられました!きっとヤツが杖を持ち去ったんです!椎名さん、追跡の呪文を放っていたようですが、どうですか?」
↓1 コンマ
奇数:当たった
偶数:外した
今日はこれだけです。
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