137:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/04(火) 21:09:45.05 ID:jiCWbLTH0
彡;(゚)(゚)「だったら…」
彡(゚)(゚)「せや!クビツェク、子供がおる言うとったやろ?」
(´・ω・`)「ええ、3人います」
彡(•)(•)「3人もか!」
138:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/04(火) 21:10:31.29 ID:jiCWbLTH0
僕とアドルフは気づけば一時間以上も話し込んでいた
( ´_ゝ`)「総統、そろそろ時間が……」
彡;(゚)(゚)「ファ!? もうこんな時間か!」
139:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/04(火) 21:11:11.19 ID:jiCWbLTH0
あれから、僕の静かで目立たない生活は急に騒がしくなった
アドルフの作品を狙う不良隊員や欲深な連中がよく家にきた
こういった輩にはこう言って追い返した
(´・ω・`)「それについてはヒトラー閣下と個人的に話したいと思います」
140:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/04(火) 21:12:42.30 ID:jiCWbLTH0
ある日、アドルフから招待状が送られてきた
リヒャルト・ワーグナーの祝賀劇の招待状だ!
その公演は見たい!見たい!!どうしても見たいと
夢に見ていた公演だった!
でも経済的な理由で…ってこんなことを言うのは無粋だよね
141:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/04(火) 21:13:31.62 ID:jiCWbLTH0
アドルフは庭に通じるドアを開け、石段を下った
手入れの行き届いた小路を抜け、鉄柵のドアが開かれた
するとそこにはリヒャルト・ワーグナーの墓があった
142:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/04(火) 21:14:31.77 ID:jiCWbLTH0
その後、僕たちは劇場に向け歩き出した
だが、階段の所までくるとアドルフは止まった
(´・ω・`)??
143:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/04(火) 21:16:48.11 ID:jiCWbLTH0
ヴー
解放者リエンツィは高らかに宣言した
トランペットの響きが
長く鳴り響くのを聞いたら
144:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/04(火) 21:17:31.04 ID:jiCWbLTH0
パチパチパチパチパチパチパチパチ
彡(゚)(゚)/「ワイのすべてはここから始まったんや!」
(´・ω・`)「…うん、初めてリンツでこの劇を見た時も……」
145:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/04(火) 21:18:24.12 ID:jiCWbLTH0
演目がすべて終わり僕は見送りの最前列に立っていた
眼の前には黒光りのベンツがゆっくり通りすぎようとしている
こんな車に乗れるのは要人に決まっている
そしてそれがアドルフ・ヒトラーだと誰でも知っている
誰もが歓声を上げて彼を送り出そうとしていた
146:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/04(火) 21:21:11.51 ID:jiCWbLTH0
終戦後、僕はアドルフ・ヒトラーの関係者として逮捕された
「あなたはヒトラーから何かもらいましたか?」
(´・ω・`)「いいえ」
147:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/04(火) 21:23:07.91 ID:jiCWbLTH0
「最後にひとつ聞きます」
ではなぜ、あなたはヒトラーを殺さなかったのですか?
彼を殺していれば…あなたは英雄になれたのに
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