54:名無しNIPPER
2023/06/11(日) 01:47:21.69 ID:sZTlet6c0
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55:名無しNIPPER
2023/06/11(日) 01:47:52.55 ID:sZTlet6c0
王子『……ん? うぅ』
少女「良かったぁ。息してる。ほっとしたよ」
王子『うぅ……あっ。ここは?』クラクラ
少女「そんなすぐ起き上がらないで。君、さっきまでどんぶらこどんぶらこって川を流れてたんだから」
王子『……何語、ですか? さっきから』パシパシ
56:名無しNIPPER
2023/06/11(日) 01:54:44.06 ID:sZTlet6c0
王子のおぼつかない視界は、ゆっくりとピントが合ってくる。
そこは見慣れぬ川のほとりで、体はびしょ濡れで、肌を突き刺すように日差しは熱くて。
少女「えーっと、外国の子なのかな? すごく凝った衣装着てるし、もしかしてなにかの撮影中?」
57:名無しNIPPER
2023/06/11(日) 01:55:10.04 ID:sZTlet6c0
今日はここまでです。
58:名無しNIPPER
2023/06/12(月) 22:22:03.15 ID:49rnlsyO0
王子『』
少女「んー。どの言葉なら通じるだろう? きっと日本語は分からないよね」
王子『』
少女「ひとまず、アーユーオーケイ?」
王子『』
59:名無しNIPPER
2023/06/12(月) 22:22:32.36 ID:49rnlsyO0
少女「うわっ、どうしたの突然、咳き込んで!」ズイッ
王子『!?』
少女「大丈夫?」」
王子『うわあああ! ち、近づかないで!』ドタドタドタ
少女「……そんな後退りしないでよ。傷つくなあ』ツカツカ
60:名無しNIPPER
2023/06/12(月) 22:23:08.47 ID:49rnlsyO0
王子『や、止めて! むっ、胸がっ、胸がっ!』ドキドキ
少女「慌てなくてもいいよ。別に取って喰おうってわけじゃないんだからさ」ピト
少女はしゃがみ込み、王子のおでこに自分のおでこを合わせる。
少女「んー、ちょっと温かいけど、熱は大丈夫そうかな?」
王子『うわっ、あっ、あ……っ!』
61:名無しNIPPER
2023/06/12(月) 22:23:37.18 ID:49rnlsyO0
少女「ずぶ濡れのままで風邪引いちゃいけないから、すぐそこの診療所に行こっか」ニコッ
ゼロ距離で笑みを浮かべる少女。
仲の良い女性と言えば母と妹ぐらいしかいない王子にとって、その笑顔は彼をノックアウトするには十分すぎた。
王子『――あっ』ブシュッ
少女「きゃっ」
62:名無しNIPPER
2023/06/12(月) 22:24:07.89 ID:49rnlsyO0
少女「わっ、大丈夫!? 凄い鼻血出したけど」
王子『』ピクピク
少女「おーい! 聞こえてますかー!」
王子『』ピクピク
少女「これは本当にやばそう。誰かー! 誰かー!」
63:名無しNIPPER
2023/06/12(月) 22:24:36.58 ID:49rnlsyO0
次に王子が目を覚ましたとき、そこは地面の上ではなく、ふかふかのベッドの上だった。
王子『あれ? ここは?』
王子『……確か、めちゃくちゃ綺麗な人になんか助けられたような』
王子『……夢だったのか?』
64:名無しNIPPER
2023/06/12(月) 22:25:25.73 ID:49rnlsyO0
王子はベッドから降り、辺りを見回す。
王子『古いけど清潔感のある部屋だ。あと、見たことのないものがいっぱいある』
王子『というか、外は凄く暑かったのに、なんでこの部屋は涼しいんだろう』
王子『ん? あのゴウゴウ鳴いてるものから冷たい風が出てきてるぞ』
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