王子『はちじょうひとまのワンルーム?』
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23:名無しNIPPER
2023/06/08(木) 23:37:14.84 ID:dr7q0Gdl0
 魔王が兵士をねぎらうと、2人の足音をかき消すかのごとく大きな声が城内に響き渡った。

 巨人『おぉぉぉぉうぅぅぅぅじぃぃぃぃさぁぁぁぁまぁぁぁぁっ!!』
 王女『お・に・い・ちゃああああんっ!!』

以下略 AAS



24:名無しNIPPER
2023/06/08(木) 23:37:40.97 ID:dr7q0Gdl0
 巨人『えぇーっとぉ、いちぃ、にぃ、さんぅ、よんぅ、ごぉ、ろくぅ――』
 魔王『……数えなくてもよい。巨人族の英雄よ』
 巨人『はいぃぃぃ』
 魔王『王女を下に降ろしてもらえるか?』
 巨人『かしこまりましたぁぁぁ。王女様ぁ、わしの手にぃ、乗ってくださいぃ』
以下略 AAS



25:名無しNIPPER
2023/06/08(木) 23:38:07.73 ID:dr7q0Gdl0
 魔王『ありがとう。さて、王女』
 王女『なにー?』
 魔王『巨人族の英雄にはやってもらうことがたくさんある。だから、ひとりで王子を探してくれるか?』
 王女『えー。こんなに広いのに1人じゃ探しきれないよ〜』
 魔王『大丈夫だ。そのための魔法を教えよう。特別だぞ』
以下略 AAS



26:名無しNIPPER
2023/06/08(木) 23:38:45.22 ID:dr7q0Gdl0
 魔王は床に手を当て、両目をつむる。

 魔王『――隠れる者を嗅ぎ出せ。探知魔法サーチ』
 王女『』ジー
 魔王『という風に、この魔法を使えば自分を中心に半径20〜30メートルぐらいの人の位置を把握できる』
以下略 AAS



27:名無しNIPPER
2023/06/08(木) 23:39:28.23 ID:dr7q0Gdl0
 巨人『はははぁぁっ。王女様を見てるとぉ、幼い頃の魔王様をぉ、思い出しますねぇぇ』
 魔王『……そうか?』
 巨人『はいぃ。魔法に対する天才的なまでの才はぁ、魔王様ゆずりでしょうぅぅ』
 魔王『褒め過ぎだ』
 巨人『いいえぇ。人様の魔法を見てぇ、すぐにそれを使えるようになる者などぉ、まずおりませぬぅぅ』
以下略 AAS



28:名無しNIPPER
2023/06/08(木) 23:39:55.58 ID:dr7q0Gdl0
 魔王『一度見た魔法をすぐに使えるようになるなんて芸当、普通は出来やしない。私でも無理だ』
 巨人『普通はぁ、学校で何日も学んでぇ、やっと使えるようになるものですからねぇぇ』
 魔王『我が娘ながら末恐ろしいよ』
 巨人『血は争えませんねぇ』ニコニコ
 魔王『そうかもしれないな。けれど、だからこそ――』
以下略 AAS



29:名無しNIPPER
2023/06/08(木) 23:40:42.32 ID:dr7q0Gdl0
 王女は階段を駆け上がり、魔王城の中心部――玉座のある謁見の間に入ると、ふーっと息を吐き出した。
 きらびやかな絨毯が敷かれた床に両手を当て、両目をつむる。

 王女『――隠れる者を嗅ぎ出せ』

以下略 AAS



30:名無しNIPPER
2023/06/08(木) 23:41:15.34 ID:dr7q0Gdl0
 王女(城内にいるのはひぃ、ふぅ、みぃ、よぉ――)
 王女(うーん。多すぎて数えきれないや。でも、みんな忙しく動き回っているし、給仕さんか兵士さんかな?)
 王女(お兄ちゃんならきっと、見つからないようにどっかでジッとしてるはず)
 王女(どこにいるだろー、っと!?)
 王女(魔王の一族にだけ伝わる秘密の小部屋に人影あり!)
以下略 AAS



31:名無しNIPPER
2023/06/08(木) 23:41:43.47 ID:dr7q0Gdl0
今日はここまでです


32:名無しNIPPER
2023/06/08(木) 23:44:39.33 ID:dr7q0Gdl0
>>18
ありがとうございます!
遅筆のため遅いとは思いますが、ゆっくり書いていけたらなと思います。


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