22:1 ◆wo2YGzppho[sage]
2023/06/05(月) 23:08:39.51 ID:J/mDQ71j0
当の西村さんは私の隣で、日誌を書く私を眺めていた。
(なんかグイグイくるなぁ…。別にイヤってわけじゃないけど…………。)
「ど、どうかした?なんか近いんだけど…。」
「…その、私たち友だちだよね………?」
(えっ、何その質問?)
私の気持ちを覚えてるのか忘れてるのかわからない発言だったけど、私は口裏を合わせた。
「も、もちろんよ。当たり前じゃない。それに、す、好きって言ったし……。」
「そうだよね!私も好きだよ!」ニコーッ
はいはい、どうせ友だちとしてなんでしょ。……と思ったけど、西村さんなので許した。
「あ、ありがとう……///」
「? それにね、笠原さんはどう思ってるのかは知らないけれど、……私にとって笠原さんは特別な存在だから。」
「それって、どういうこと?私は高田くんたちより上ってこと?」
自分の都合のいい方にものを考えて放った言葉だけど、普通に否定された。
「………いや、そういうことじゃなくって……………///」
「ならどういう意味?」
「そうだなぁ、ちょっと説明が難しいんだけど……高田くんたちは友だちだよ?でも笠原さんはもっと仲がいいというか………。」
「要するに親友ってこと?」
「…………うん、それかも。だからうれしい。」
「………そう。」
親友と言ってもらえてうれしい反面、なんか胸がもやもやするのを感じた。
「まあいいわ。悪いけど私は日誌書かなきゃだから、スリスリ禁止ね。」
「え、じゃあ手を握っても…………」
「私もしたいけど紙を押さえられないからそれもだめよ。」
「………そっか。」シュン
「うっ、……わかったわよ。日誌書き終えたら高田くんたちに会う前に内緒で好きにしていいから、そんなに落ち込まないでよ…。」
「本当?…………ありがとう。」ニコーッ
なんかすごい約束しちゃった気がしたけど、西村さんだし大丈夫だと思って、私は日誌に集中した。
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