笠原「西村さんも好きになった」
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14:1 ◆wo2YGzppho[sage]
2023/06/05(月) 07:17:45.98 ID:J/mDQ71j0
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私は走っていた。森の中を、ただひたすらに。遠くには西村さんがこっちを向いて笑いながら手を振って走っている。
私は西村さんの笑顔に照れながらも、疾風(はやて)の笠原の威厳を保つべく、西村さんの方へ全速力で走った。
するといつのまにか森を抜け、一面の花畑が広がっていて、そこには西村さんが座っていた。
夢なのでさっき走っていたのを意に介さず、私も西村さんの方へ走って、一緒に花飾りを作ったりして遊んでいた。
「楽しいね!笠原さん!」ニコッ
私も笑顔を返して返事をする。
「うん!」ニコッ
そこで夢だと自覚して、夢の世界から遠ざかっていく………。
遠くから見る夢はまるで私の理想の世界のようで、羨ましかった。遠ざかっていく夢の世界では、まだ私と西村さんが花畑で遊んでいた。
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「はっ!」ガバッ
夢を見ていたはずだけど、あまり覚えていない……。
「西村さんと遊んでたんだっけ…………?花畑で……。」
西村さんと遊んでいた記憶もだんだん薄れていく。それでも私の口から出た言葉は────
「楽しい夢だったな……。」
なんとも言えない感情から出た言葉を、私は本心なのかもしれないと自覚する。
「…………まあ、西村さんも好きだけど高田くんも好きだし?高田くんに近づくついでに西村さんとも仲良くなれればいいなってだけだし……!」
自分に言い訳して、私は朝ごはんを食べたあとに学校へ向かう。
教室に入ると、みんなは好きなゲームやアニメ、テレビドラマや漫画、他にも恋愛トークとかしていた。
私は席に着いて、スマホをいじりながら西村さんたちを待つ。
しばらくすると西村さん、高田くん、日野、安達さんが四人で話しながら教室に入ってきた。
そして西村さんをボーっと見ていると、西村さんはこっちに笑って手を振ってきた。
私は顔が熱くなってきて恥ずかしかったから、西村さんを無視して机にうつ伏せになった。
しばらくすると西村さんがこっちへやってきて話しかけてきた。
「おはよう、笠原さん!」
昨日や夢のこともあって、私は西村さんに目を合わせられなかった。


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