ソロモン・グランディに憧れて
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118: ◆CItYBDS.l2[saga]
2023/07/02(日) 00:07:26.96 ID:0geUM6AN0
 ツボの蓋が閉じられると、急に目の前が真っ暗になった。世界からいっさいの光が消え、自分の手元すら見えない。妻の声が微かに聞こえるが、こもっていて何を言っているのか意味はわからなかった。ここにきて、僕はようやく自分が死んでしまったことを自覚した。最早、僕はツボの中の遺灰に過ぎないのだ。光が届くはずもなく、音だってまともに聞こえるわけがない。

 そこは、酷く冷たく寂しい場所だった。


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