【シャニマス】ゼンマイリピート 七草にちか
1- 20
10:吹き矢[sage saga]
2023/04/07(金) 15:14:44.89 ID:laNpeqI/0
『お疲れ様です。無事、イベントは終わり、放クラの皆んなを送り届けました。あれから、にちかの容態はいかがでしょうか』18:23 既読
 返事はなかった。不在だった際のメールや連絡をチェックする。
『再三のご連絡失礼します。容態が心配です。ご返事をいただけますと幸いです』20:16 既読
 返事がない。書類整理と報告書の作成。経費計算などを行った。
『書類整理を終えたので、明日の朝、時間を作り、にちかの見舞いに行きたいと思います。病院と部屋を教えていただけますでしょうか』23:27 既読
【○○大学病院 特別病棟 308号室。行く際には社員証、名刺、身分証を忘れずに。差し入れなどは不要】23:48 既読
 仕事を終え、一息つこうとまたソファに腰掛けた際に、返事が来た。
 社長からだった。
 待った割には何とも……。無愛想じゃなかろうか。
 結局にちかの容態は分からず終いだった。
 今から家に帰ったところで心配で眠れるわけもない。病院も事務所から向かう方が幾分か早い。今日はこのまま此処で泊まることにしよう。
(スーツ……は事務所の予備があったな。風呂……は明日朝イチでネカフェかどこかで。ボードに皆んなへの連絡などを書いて、連絡して……)思考の中で、明日の予定を組んでいく。
 なるべく早く起きて、用事を全て済ませて、早く病院に向かわねばならない。
(そうだ、このことは美琴は知ってるのだろうか……電話、は昨日体調管理て言ったばかりじゃないか。この時刻。既に寝てるだろ。——まずはにちかの容態を確認して、それから美琴にも連絡して。…………事故現場の映像、結構酷かったな)考え出すと止まらない。
 体は指ひとつ動かさず、目を閉じているのに、頭の中ではわあわあと思考が喚き散らす。
 ぐぅ。ぐぅうう。ぐぐぅぁ。
(……こんな時でも、腹は減るのか)
 ソファから重たくなりつつあった体を立たせ、給湯室へ湯を沸かしに向かった。
 軽い食事を済ませ、結局睡魔に思考を堕とされたのは4時を過ぎ、外が白みがかった頃だった。
 目を覚ましたのは朝7時前であった。3時間しか就寝をとっていないのに不思議と眠気はなかった。
 急いで社長への引き継ぎを用意し、ボードへ各メンバーにそれぞれ指示を書き、『何かあれば連絡を』と追記する。
 荷物と着替えを手に持ち、一分一秒を無駄にしたくなく最短ルートで車を飛ばした。この時で7時半は当に過ぎていた。
 特別病棟の面会は朝の9時から12時まで。午後の面会は15時からだ。夕方からは仕事もある。何が何でも9時までに間に合うようにしたかった。
 本当は途中でネカフェでシャワーだけでも浴びるつもりだったが、まさかの渋滞が発生しており、寄れる余裕はなかった。
 病院に到着したのは10時を回っていた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
25Res/59.57 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice