95: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/15(日) 12:36:18.27 ID:E7iRZ/bz0
“かみなり”の直撃によって黒焦げになったウインディの体が揺れ、倒れ──
「ワォンッ…!!!!」
──なかった。
ランジュ「真的假的!? 嘘でしょ……!? 直撃したのよ……!?」
せつ菜「まだ、倒れませんよ……私の自慢の相棒ですから……!!」
「ワォォォォンッ!!!!!!」
ランジュ「やるじゃない……!! でも、これで本当に終わりよ!!」
「ヴァァァァァーーーーッ!!!!!」
再度、ウインディの直上に落ちてくる、“かみなり”。
迸る稲光は──ウインディに当たる直前に弾かれるようにして、地面に突き刺さる。
ランジュ「な……!」
せつ菜「温まってきましたね……ウインディ!!」
「ワォォォォォーーーーンッ!!!!!!」
ウインディの“とおぼえ”が洞窟内に響き渡る。
気付けばウインディの周囲には陽炎が揺らめき、大量の熱量によって、空気がボッボッと燃えて、踊るように周囲を舞っている。
せつ菜「炎熱のエネルギーで“かみなり”を弾き飛ばしました……」
ランジュ「……嘘みたいだけど……ホントみたいね」
当たり前の話だが、ほのおポケモンは炎熱によって活性化する。
そしてその炎熱の源は──戦って使う自分自身のほのお技だ。ほのお技を使えば使うほど、自身の体温を上昇させる。
冷たい雨が降りしきる洞窟内だが──準備は整った。
「ワォォォォォォーーーーーンッ!!!!!!」
ウインディが雄叫びをあげると同時に、一気に熱波を解放し──周囲の雨を一気に蒸発させていく。
ランジュ「サンダー……!! “みきり”!!」
「ヴァァァァァッ…!!!!」
大技の予兆を察し、ランジュさんが回避の択を切ってくるが──ここまで温まったウインディには、もはや関係ない。
せつ菜「ウインディィィ!!! “だいふんげき”!!!!」
「ワォォォォォォォォォーーーーーンッ!!!!!!!!!」
ウインディを中心に──激しい炎が、フィールド全体を焼き尽くさんばかりに膨張する。
「ヴァァァァァァ…!!!?」
ランジュ「サンダー……!?」
“みきり”も関係ない。
炎熱に焼かれ、苦悶の鳴き声をあげるサンダーを、
「ワォンッ!!!!!!」
「ヴァァァッ!!!?」
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