93: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/15(日) 12:30:18.88 ID:E7iRZ/bz0
ランジュさんの言うとおり、サンダーの速さと火力に翻弄されて、防御で手一杯になり、攻撃をうまく通せるチャンスがない。
炎は通電性が高いため、感電しないように、防御策を通常の“かえんほうしゃ”ではなく、火球状にしているのは防御の手段としてうまく行っているが、これはあくまで防御のための技。
攻撃に転じるには、どこかで無茶を通さないといけない。
問題はどこで通すかだ。
だが──先に仕掛けてきたのはランジュさんだった。
せつ菜「……!?」
急に何かに引き寄せられるような感覚がして、身体が前のめりになる。
ハッとしたときには──目の前に風の渦が成長を始めていた。
せつ菜「まさか、“ぼうふう”……!?」
“ぼうふう”も“にほんばれ”状態では命中精度が下がる技だが──
「ワォンッ…!!!」
風に引き寄せられ、ウインディの足が止まる。
それと同時に、
リナ『わぁぁぁ!!?』 || ? ᆷ ! ||
侑「り、リナちゃん!? 腕にくっついてて!?」
「ブ、ブィィィ…!!!」
かすみ「と、飛ばされちゃいますぅぅ!!?」
しずく「かすみさん、頑張って……!!」
歩夢「栞子ちゃん! 私から離れないで……!」
栞子「は、はい……!」
背後から聞こえる、かすみさんたちの悲鳴。
気付けば洞窟内全体に強風が吹き荒れ始めていた──攻撃範囲が広すぎる……!
せつ菜「これじゃ……“にほんばれ”で命中が下がっても関係ない……!」
ランジュ「それだけじゃないわ」
直後──ポツポツと雨が降り始める。
せつ菜「ウインディ!! “にほんばれ”を!!」
私は“にほんばれ”を指示するが──
「ワ、ワォン…」
せつ菜「ウインディ……!? どうしたの……!?」
“にほんばれ”が発動しない。
ランジュ「持久戦で、サンダーに勝とうとしたのが間違いだったわね! PP切れよ!」
せつ菜「PP……しまった、“プレッシャー”……!?」
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