264: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/22(日) 22:31:07.29 ID:WJlAx85d0
栞子「あのとき……朧月の洞で、歩夢さんに会うことが出来てよかった……。……今は、心の底から、そう思っています」
歩夢「栞子ちゃん……。……うん、私も……あのとき、栞子ちゃんに出会えて、本当によかった」
栞子「歩夢さんは……私の人生を変える転機をくれました。……これからは、その機会をくれた歩夢さんに恥じないよう……自分の人生を精一杯生きてみます」
歩夢「ふふっ、大袈裟だよ♪ 栞子ちゃんが栞子ちゃんの好きなように生きてくれれば、私はそれで嬉しいよ」
そう言って、歩夢は栞子ちゃんの頭を優しく撫でる。
栞子「……はい!」
歩夢の言葉に、栞子ちゃんは屈託のない笑顔で頷くのだった。
栞子「……それでは皆さん……短い間でしたが、本当にありがとうございました」
最後にペコリと頭を下げて──栞子ちゃんは私たちのもとから、去って行ったのだった。
かすみ「……しお子……行っちゃった……」
リナ『かすみちゃん、寂しい……?』 || ╹ᇫ╹ ||
かすみ「さ、寂しくなんて……ないもん……」
しずく「ふふ……素直じゃないんだから」
そう言って、しずくちゃんがかすみちゃんの頭をナデナデする。
せつ菜「大丈夫ですよ。旅をしていれば、どこかでばったり会いますから」
かすみ「だ、だから、かすみん寂しくないですって!」
ぷくーっと頬を膨らませるかすみちゃんを見て、みんなでクスクスと笑ってしまう。
侑「あー……私も早く旅に出たいなー……」
歩夢「侑ちゃんは怪我の治療が最優先です」
歩夢がむーっとした顔で見つめてくる。
侑「あはは、わかってるって」
歩夢「ホントにわかってるのかな……」
「ブイ」
歩夢「イーブイ、ちゃんと見張っててね?」
「ブイ♪」
侑「あ、それじゃさ……歩夢」
歩夢「?」
私はお父さんとお母さんがお見舞いで持ってきてくれた果物籠の中からリンゴを手に取り、
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