208: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/20(金) 12:18:34.37 ID:WJiIP5Z70
ランジュ「栞子……」
栞子「……私は……自分という存在は、この地方に存在するシステムのようなものだと思っていました……。だから、この地方のために、自分一人の犠牲で済むなら、それでいいんだと……。でも、私を大切に想ってくれる人たちがいることに気付いて……今はそれだけでは、ダメなのではないかと……結局、誰かを悲しませてしまうのではないかと……考えています」
歩夢「栞子ちゃん……」
栞子「……ランジュは……それに気付くきっかけをくれたんです。確かに最初は驚いてしまいましたが……。だから、怒ってなんかいませんよ」
ランジュ「ホントに……?」
栞子「はい……本当ですよ」
私は頷いて──ランジュを抱きしめた。
栞子「ランジュ、ごめんなさい……。……ずっと、私のことを大切に想ってくれていたのに……気付いてあげられなくて……」
ランジュ「……うぅん。……ランジュの方こそ……上手に伝えられなくて……勝手なことばかりして……ごめんなさい」
やっと、ランジュの気持ちがわかって……私はとても安心していた。
🎹 🎹 🎹
栞子ちゃんとランジュちゃんのわだかまりが解消されて、やっとランジュちゃんと和解することが出来た。
だけど……問題はまだ残っている。
かすみ「んで……結局どうするの? レックウザは今、人間に対して怒ってるんでしょ?」
栞子「……一度、龍神様と話をしてみようと思っています」
歩夢「龍神様を説得するってこと?」
せつ菜「うまく行くのですか……?」
栞子「それは……わかりません。……もしかしたら、却って怒らせてしまうかも……」
ランジュ「そのときは、ランジュが栞子を守ってあげる!」
栞子「ランジュ……ありがとうございます」
かすみ「そうですね! ここには、優秀なトレーナーがこんなにいるんですから! レックウザがどんなにすごいって言っても、きっとどうにかなりますよ!」
しずく「ふふ、そうだね♪」
かすみちゃんらしい根拠のない自信に、しずくちゃんがクスリと笑う。
でも確かに、私たちがみんなで力を合わせればどうにか出来てしまいそうな気がする。
だけど、そんなかすみちゃんの言葉に、ランジュちゃんは、
ランジュ「え、き、協力……するの……?」
急に困った顔になる。
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