20: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/12(木) 11:58:02.64 ID:7Lt++ad/0
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侑「妹を……救って欲しい……?」
リナ『リーグ職員なら、リーグ主導で解決した方がいいんじゃない?』 || ╹ᇫ╹ ||
薫子「なんというか、そういうわけにもいかないというかさ……」
薫子さんはリナちゃんの言葉に頭を掻く。
せつ菜「どういうことですか……?」
薫子「実はアタシは……翡翠の民って呼ばれてる一族の末裔なんだ」
侑「翡翠の……民……?」
薫子「翡翠の民は、このオトノキ地方に棲んでる、怒れる龍神様を鎮めるために存在してるんだ」
せつ菜「怒れる龍神……? ……この地方に伝わる龍神伝説のことですか……?」
薫子「それそれ」
侑「でも……あれって、あくまで伝説で……」
薫子「火のないところに煙は立たないって言うでしょ? 龍神は実際に居るんだよ。そして、君たちはまさに今、その龍神を目の当たりにしてたじゃない」
侑「え?」
まさか、それって……。
侑「レックウザ……?」
薫子「そういうこと」
せつ菜「待ってください。龍神様は私たちを見守ってくれているんじゃないんですか? 確か伝説ではそういう内容だったような……」
薫子「……まあ、最初は守ってくれてたんだけどね……。……ちょっといろいろ事情が変わっちゃってさ。今は人間に対して、あんまり友好的じゃなくてね……」
そういえば、歩夢もレックウザは怒っているって言っていたっけ……。
薫子「んで、その怒りを鎮める役割を担っていたのが翡翠の民であり……その中でも、一番近くで龍神様のお世話をしていたのが、翡翠の巫女──アタシの妹の栞子ってわけ」
リナ『さっき、レックウザを止めて欲しいって言ってたけど……止めなくちゃいけないような状態ってこと?』 || ╹ᇫ╹ ||
薫子「本当は栞子がずっと怒りを抑えてたんだけどね……ちょっと事情が変わっちゃってさ」
侑「事情が変わった?」
薫子「上で、女の子に会わなかった? 薄桃色の髪した子」
侑「あ、はい。会いました。ランジュちゃんですよね?」
薫子「あの子がね……なんか、レックウザの封印を解いちゃったみたいでさ」
侑「え……!?」
せつ菜「ランジュさんが怒れる龍神様を解き放ってしまったということですか……!? それって、まずいんじゃ……」
薫子「そうなんだよ……結構まずいんだよねー」
薫子さんの雰囲気のせいか、全然危機感が伝わってこないけど……。
確かにあんなパワーを持ったポケモンが怒り狂ったまま解き放たれてしまったんだとしたら……相当まずい事態な気がする。
薫子「ただ……翡翠の民とリーグ協会はちょっと折り合いが悪くてねー……」
侑「折り合いが悪い……? 薫子さんってリーグの人なんですよね……?」
薫子「ま、表向きにはね」
侑「表向きには……?」
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