180: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/18(水) 21:09:23.91 ID:1Gm0czzm0
ウインディは弱々しく鳴きながら、私の頬をペロりと舐めた。
栞子「ありがとうございます……ウインディ。……よく頑張りましたね……」
「ワ、ォン…」
私はウインディを労ってから、ボールに戻す。
そしてそこに、
歩夢「栞子ちゃん……!」
かすみ「しお子ー……!!」
皆さんが駆け寄ってくる。
栞子「……すみません……。……負けて……しまいました……」
私はそう口にしながら、シュンとしてしまう。けど、
歩夢「うぅん……栞子ちゃん、すごく頑張ってたの……ちゃんと見てたよ」
栞子「歩夢さん……」
かすみ「うんうん! ナイスファイトだったと思うよ! 特に最後、すごかった!」
栞子「かすみさん……」
せつ菜「そうですよ。結果は負けてしまったかもしれませんが……得られるものはあったはずです」
栞子「せつ菜さん……」
侑「誰も栞子ちゃんのこと、責めたりしないから……そんな顔しないで?」
栞子「侑さん……」
しずく「……栞子さん……けほ……かっこ、よかったよ……けほけほ……」
栞子「しずくさん……」
負けてしまった。
自分から名乗り出て、戦うと言ったのに。
大事な大将戦で負けてしまったのに……。
皆さんが励ましてくれる言葉が、温かかった……。
ミア「……とりあえず、これでランジュの3勝2敗だ。……レックウザを捕まえる権利はランジュが得る。それで問題ないね?」
栞子「……はい」
これに関してはそういう約束である以上、反故にすることは出来ない。
ですが──
ランジュ「…………もう、いいわ」
ランジュは急に、目を伏せたまま、そう言った。
ミア「What?」
ランジュ「……もう……いい……」
ミア「何がだよ」
ランジュ「…………レックウザ……もう、いい……」
ミア「……はぁ? おい、何言ってるんだ、ランジュ」
ランジュ「…………栞子に……こんな苦戦してるようじゃ……ダメなのよ……」
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