134: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/16(月) 17:58:33.36 ID:xLULnzaZ0
しずく「…………げほっ!! ごほっ!!」
喉の違和感から、激しく咳き込み、その場に蹲る。
かすみ「しず子……!?」
かすみさんが駆け寄ってくる。
しずく「ごほっ、げほっ……!! がはっ……!!!」
激しい咳と共に吐き出された唾液が──グレイブマウンテンの雪を赤く染めた。
しずく「あ、あれ……」
かすみ「……!? 血!? しず子、血吐いてる……!?」
気付けば、呼吸も苦しい。喉が痛くて、うまく息が出来ない。
しずく「げほっ……ごほっ……」
歩夢「しずくちゃん、落ち着いて……! 深く、ゆっくり息をして……!」
駆け寄ってきた歩夢さんが、私の背中をさすりながら言う。
しずく「……はぁ…………はぁ…………すぅー…………はぁー…………」
歩夢「そう、ゆっくり……ゆっくりね……。吸うよりも、吐くことを意識して……苦しくないよ……」
かすみ「しず子……」
せつ菜「しずくさん……」
かすみさんとせつ菜さんが私の手を握る。
侑「しずくちゃん……よく頑張ったね。ありがとう」
しずく「侑……先輩……けほっ……けほっ……」
侑先輩は──優しく、私の頭を撫でる。
栞子「しずくさん……ありがとうございます……。……こんなになるまで……」
そして、栞子さんが青い顔をしながら言う。
しずく「うぅん……だい、じょうぶ……けほっ……」
侑「とにかく、この寒さと乾燥だと喉にも良くないよね……一旦移動しよう」
かすみ「はい! しず子、アーマーガア出せる……?」
せつ菜「私は毛布を準備しますね……! 出来れば寝かせて運んであげた方がいいでしょうし……!」
しずく「そこまで、して……いただかなくても……けほっけほっ……ごほっ……!!」
かすみ「いいから……!」
しずく「う、うん……」
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