133: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/16(月) 17:56:27.51 ID:xLULnzaZ0
ランジュ「じゃあ、なんで倒れてないのよ!」
リナ『それは簡単。回復したから』 || ╹ᇫ╹ ||
ミア「What?! “どくけし”でも使ったって言うのか!?」
リナ『違う』 || ╹ᇫ╹ ||
しずく「サーナイト……“いやしのすず”」
「サナ〜♪」
私が指示をすると──サーナイトが周囲に心地の良い鐘の音を響かせる。
ランジュ「……まさ……か……」
しずく「……そうですよ……。……私が叫んだのは──“いやしのすず”の音をランジュさんに気付かれないように、掻き消すためです……」
ランジュ「じ、じゃあ……メガサーナイトが苦しそうにしてたのは……」
しずく「もちろん……演技ですよ」
「サナ」
しずく「私のポケモンたちは……ポケモン演劇の稽古を旅の合間に行っています。……“もうどく”で苦しむ演技なんて、簡単ですよ」
ランジュ「………………」
ランジュさんは、それを聞いて項垂れる。
だけど──
ミア「……そんなの反則だろ!!」
ミアさんが怒鳴り込んでくる。
ミア「トレーナーが“いやしのすず”の音を大声で掻き消して、相手にバレないようにしただって!? そんなの聞いたことないし、トレーナーがポケモンバトルに介入するのは反則だろ!!」
ランジュ「……ミア、いいわ。……ランジュの負けよ」
ミア「いいわけないだろ!! こんなのポケモンバトルの判定としておかしい!!」
ランジュ「いいからっ!!」
ミア「……!」
ミアさんの言葉に、強い語気でランジュさんが言葉を返す。
ランジュ「……負けは負けよ」
ミア「……」
ランジュさんはゆっくりと立ち上がって──
ランジュ「……これで……2勝1敗……。……次の龍脈の地で……待ってるわ」
そう残し、ランジュさんは踵を返して、
ランジュ「ジジーロン……飛んで」
「──ジーロン」
ボールから出したジジーロンの背に飛び乗る。
ミア「あ、おい!! ランジュ……!!」
ミアさんはそれを追うようにジジーロンの背に飛び乗り──二人はグレイブマウンテンを去っていったのだった。
どうにか──勝てた。……安心した瞬間──
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