109: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/16(月) 17:35:49.89 ID:xLULnzaZ0
歩夢が問いかけるけど──
栞子「……」
栞子ちゃんは雪がパラつく町の中で、行き交う人々をボーっと眺めていた。
歩夢「栞子ちゃん?」
栞子「え……? あ、す、すみません、なんでしょうか」
歩夢「龍脈の反応は、どっちにあるのかなって……」
栞子「あ、龍脈ですね……!」
栞子ちゃんは手に持った“もえぎいろのたま”を見つめる。
ぱぁぁぁと輝く宝玉は、栞子ちゃんがグレイブマウンテンの方に向けてかざすと、少しだけ光が強くなる。
栞子「……北方面ですね」
侑「となると……やっぱり、グレイブマウンテンかな」
せつ菜「ですね!」
かすみ「それはわかったので、とりあえずどこか入りましょうよぉ〜……かすみん、寒くて凍えそうですぅ〜……」
侑「じゃあ、まずはポケモンセンターかな。ポケモンたちも山に入る前に休ませたいし」
歩夢「そうだね」
かすみ「早く温かいエネココアが飲みたいですぅ〜!!!」
そう言って、かすみちゃんが一人駆け出す。
しずく「あ、ちょっとかすみさん……行っちゃった……」
せつ菜「よほど寒さが辛かったのかもしれませんね」
しずく「すみません……協調性がなくて……」
リナ『走ると身体もあったまるし、ちょうどいいんじゃない』 ||  ̄ ᇫ  ̄ ||
侑「私たちも急ごうか」
暖かい場所に行きたいのは、私たちも同じだからね。
かすみちゃんを追って、みんなでポケモンセンターを目指して歩き始める。
そんな中、
栞子「…………」
栞子ちゃんはまた町の様子を見て、ボーっとしていた。
歩夢「栞子ちゃん?」
栞子「え、あ、はい、すみません……! 移動するんですよね!」
歩夢「大丈夫……? もしかして、どこか具合悪い……?」
歩夢が心配そうに訊ねる。
栞子「い、いえ……! その……ちょっと、町の様子を見て、驚いてしまって……」
歩夢「驚く……?」
栞子「はい……この町──」
栞子ちゃんが話そうとしたところで、
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