98: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/19(月) 12:11:44.99 ID:c3b0uZJF0
ダイヤ「仮にそうだとしても……問題はそんな簡単に行くかという話で……」
かすみ「だって、リナ子の居場所は見当がついてる〜みたいに言ってたじゃないですか。やぶれた世界……でしたっけ?」
ダイヤ「ですが、宝石に意思が宿るという話も言い伝えレベルのものですわ……。言ったのはわたくしですが、鞠莉さんがそういう意味で聞いているとは思わなかったので……。正直、まだ仮説の域で……」
かすみ「仮説でもなんでも、可能性があるならまずそれをやるべきですよ! 鞠莉博士の言うとおり、本当にそこにリナ子がいたら、全部解決するんですから!」
かすみちゃんが自信満々に言うと、
果南「あはは、全く持ってそのとおりだ♪」
果南さんが、かすみちゃんの頭をわしゃわしゃと撫で始める。
かすみ「わわっ、や、やめてください〜! 髪崩れちゃいます〜!」
果南「鞠莉、確かにいろんな情報が出てきて混乱するけどさ、私たちは最初からやろうとしていたことをやるべきだと思うよ」
鞠莉「果南……」
海未「最初からやろうとしていたこと?」
鞠莉「わたしたちは……ずっとリナの記憶を元に戻す方法をずっと考えていたの。……そもそも今のリナは少し不自然な状態なのよ」
侑「不自然……?」
リナ『私の記憶領域は飛び飛びになってる。領域が存在してるのはわかるのに、間が抜けててアクセス出来ないところがたくさんある』 ||  ̄ ᇫ  ̄ ||
侑「えっと……? ……地続きなら読めるんだけど、歯抜けになってるせいで、読み込めない部分があるってこと?」
リナ『そんな感じ』 || ╹ ◡ ╹ ||
鞠莉「リナは明らかに自分の意志でわたしたちにコンタクトを取って来たわ。なのに、あえて歯抜けになってる自分を作り出すのっておかしくないかしら? 普通に考えたら、より多くの情報が伝えられるように、出来るだけ多くの記憶にアクセス出来るように自分を作るはずよ。でもそうしなかった。そう出来なかっただけという可能性もあるけど……わたしには、自分にまだ足りない記憶や情報があることを伝えるためにやっているように思えるわ」
海未「つまり……最初から、残りの自分の因子を探させるために、不完全な自分を果南の図鑑に忍ばせた……ということですか」
果南「だから、私たちは目的を2つに絞ってずっと行動してた。1つはもう一度やぶれた世界に行く方法。もう1つはピンクダイヤにたどり着いた時に、そこからリナちゃんの“魂”を回収する方法」
侑「“魂”の回収方法……」
確かに、仮にピンクダイヤモンドとやらに、リナちゃんの“魂”があるんだとしても、それを回収する方法がなければ結局意味のない話だ。
だけど……そんな方法あるのかな。
果南「それでね……実は後者の方はもう当てが付いてるんだ」
侑「え……?」
果南「その鍵は……侑ちゃんがすでに持ってる」
侑「え……!?」
私は驚いて声をあげる。鍵って……!? 私、そんな重要なモノに覚えがないんだけど……。
果南「私はずっと、マナフィってポケモンを探してたんだ」
侑「マナフィ……?」
果南「マナフィにはね、心を移し替える“ハートスワップ”って技が使えるんだ」
かすみ「心を移し替えるってことはもしかして……」
果南「そう、この技があれば、ピンクダイヤモンドに宿った“魂”だけをリナちゃんに移動できるんじゃないかってこと」
マナフィにそういう能力があるのはわかったけど……。
侑「えっと……それで、私はそのマナフィへの鍵を持ってる……ってことですか……?」
果南「そういうこと」
侑「えぇ……?」
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