9: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/16(金) 03:02:22.71 ID:eLOLjL7n0
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──なんだか、おかしな夢を見た。
しずく「──……ん……」
目が覚めると──そこは薄暗い場所だった。
しずく「ここ……どこ……?」
身を起こそうとして、
しずく「痛……っ……」
身体のあちこちが痛くて声をあげる。
そうだ、私──雪崩に巻き込まれたんだ……。
しずく「そうだ、クマシュンは……!?」
「クマ…」
クマシュンが私の胸の中で声をあげる。
しずく「よかった、無事だったんだね……」
「クマ…」
クマシュンが無事で一安心。だけど……周囲を確認する限り、ここは谷底だろうか……?
頭上を見上げると、遥か遠くに空が見えた。かなり落ちてきたに違いない……。
確かに身体は痛むけど……骨が折れたり、打撲しているような激痛ではない。どうして、自分が助かったのが不思議でならなかったけど──その答えは、私のすぐ下にあった。
「ベァァァ……」
しずく「え!?」
私の真下から聞こえてきた鳴き声に驚きながら、目を向けると──
「ベァ……」
真っ白な巨体──ツンベアーの姿だった。
どうやら私は、今の今まで、ツンベアーの上で気を失っていたようだった。
お陰で骨折も打撲もせずにすんだが……。
しずく「ツンベアー……貴方が助けてくれたんですか……?」
「ベァァ…」
ツンベアーはかなり衰弱していた。
私はすぐにツンベアーから降りて、バッグから小型のライトを出して、ツンベアーの体を確認する。
脚に触れると、
「ベ、ベァァ…」
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