88: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/19(月) 12:03:58.87 ID:c3b0uZJF0
自分のことなのに、肯定でも否定でもなく、わからないって……?
そんな疑問に答えたのは、
鞠莉「リナにも……記憶がないのよ」
リナちゃんの生みの親である、鞠莉さんだった。
侑「リナちゃんにも記憶がない……?」
鞠莉「ただ、これは彼方たち“Fall”の記憶喪失とは違う。根本的に記憶がないの」
海未「……待ってください、そもそもそのリナというポケモン図鑑は何者なんですか? 私はてっきりロトム図鑑のようなものかと思っていたのですが……」
鞠莉「リナは……やぶれた世界で見つかった──情報生命体を使って作ったポケモン図鑑よ」
──会議室内が、またしても沈黙した。
凛「うぅ……凛、そろそろ頭が痛くなってきたにゃ……」
にこ「さ、さすがのにこにーも脳みそが破裂寸前にこ……」
かすみ「……じょーほーせーめーたい……? つまり、どーゆーこと……?」
花丸「まるでSF小説を無理やり頭に詰め込まれてる気分ずらね!」
ルビィ「花丸ちゃん……なんか、楽しそうだね……」
何人かはそろそろ理解が追い付かず悲鳴をあげ始める。
正直、私もそろそろ脳が理解を拒み始めているけど……でも、リナちゃんのことと言われたら聞かないわけにはいかない。
鞠莉「以前、果南がやぶれた世界に行ったときがあったでしょ?」
海未「グレイブ団事変のときですね……」
理亞「……」
果南「なんかそのときに私の図鑑に入り込んだらしいんだよね。そんでそれを鞠莉が発見して、リナちゃんを作ったんだよ」
ダイヤ「すみません果南さん。今貴方の大雑把な解釈を聞かされると、却ってわけがわからなくなるので、少し静かにしていただけると……」
海未「右に同じです」
果南「え、酷くない……?」
果南さんがあからさまに不満そうな顔をする。
鞠莉「まず最初に気付いたきっかけは──この子」
そう言って鞠莉さんがボールからポケモンを出す。
「──ポリ」
ダイヤ「ポリゴンZですか……?」
鞠莉「真姫さん。この会議棟に給湯室ってあるかしら?」
真姫「あるけど……。この部屋を右に出て突き当りにある部屋よ」
鞠莉「Thank you. ポリゴン、いつものお願い」
「──ポリ」
鞠莉さんに言われて、ポリゴンZがドアを“サイコキネシス”で開けて、外に出て行く。
791Res/1707.57 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20