81: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/19(月) 11:57:45.75 ID:c3b0uZJF0
曜「一度、落ち着いてください!」
──曜だった。
曜「千歌ちゃんが攫われて……みんなショックを受けてるのはわかります。でも、今やるべきことはショックを受けて足を止めることじゃないはずです!」
ことり「曜ちゃん……」
曜「それに……千歌ちゃんはきっと大丈夫です!! あの千歌ちゃんがこのくらいのことで、どうにかなったりするわけありません!」
ダイヤ「曜さん……」
曜「むしろ、今頃敵の隙を突いて、脱出してるくらいだと思います! 皆さんも千歌ちゃんなら、それくらいやりそうって思いませんか?」
善子「ふふ……全くね」
曜「だから、今は落ち着いて、今後どうするかを考えた方がいいと思います!」
曜の言葉で一瞬、室内が静寂に包まれたが、
ツバサ「……曜さんの言うとおりよ。私たちが動揺している場合じゃないわ」
ことり「うん! 私たちジムリーダーや四天王が落ち込んでたら、街の人たちも不安になっちゃう! 私たちはちゃんと前を向いてないと!」
ダイヤ「……教え子に諭されていてはいけませんね。自分を律して、今出来ることを為さなくては……」
希「こんなときこそ、平常心やんね。みんな一旦深呼吸しよか」
四天王たちがそれに同調すると、場の空気が一段階軽くなったような気がした。
それは、曜も肌で感じ取れるものだったのか、
曜「……はぁ……よかった」
彼女は安堵の息を漏らす。
そんな彼女の背中を隣に座っていた善子が──バシンッ! と勢いよく叩く。
曜「いったぁ!? ち、ちょっと、何すんの善子ちゃん……!?」
善子「あんたの成長を目の当たりにして、嬉しかっただけよ。あと、ヨハネよ」
曜「そういうことは口で言いなよ……」
善子「千歌が海に放り出されたとき、わんわん泣いてたあの曜がねー……」
曜「ちょ!?/// 今、それ言う!?///」
二人のやり取りに、くすくすと笑い声さえ聞こえてくる。
お陰で暗い空気が随分払拭された。
そして、ちょうどそのとき、
果南「──なんか、思ったより盛り上がってるじゃん」
鞠莉「I'm sorry. ごめんなさい、遅くなったわ……」
果南と鞠莉が遅れてやってきた。これで面子は全員揃った。
海未「果南たちも来ましたね、それでは会議を始め──……ん?」
そのとき、ふと──果南と鞠莉の後ろに少女が二人いることに気付く。
侑「え……な、なんか、すごい人たちばっかいるよ……!?」
「ブィィ…」
かすみ「か、かすみんたち……もしかして、場違いってやつですか……?」
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