760: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/09(月) 17:56:01.33 ID:jK0Y5xHa0
侑「……あ」
「ブイッ…!!!?」
私は手を──ソルガレオから離してしまった。
イーブイを肩に乗せたまま、ウルトラスペースに放り出されそうになった瞬間、
歩夢「侑ちゃんッ……!!!」
「シャーーーボッ!!!!!」
歩夢の腕に尻尾を巻き付けたサスケが体を伸ばして、私の腕に噛みついた。
侑「っ゛……!!」
痛みを感じると同時に、私もサスケの体を掴む。
「シャーーーーーボッ!!!!!」
サスケが全身の筋肉を使って、私を歩夢の方へと引っ張る。
それと同時に歩夢が私に向かって手を伸ばす。
歩夢「侑ちゃんッ!!!」
侑「歩夢ッ!!!」
伸ばした手が──ギリギリで、届いた。
歩夢「……っ!!」
歩夢がぐっと引き寄せ、私は歩夢に抱きしめられる形でどうにか難を逃れた。
歩夢にぎゅっと抱きしめられたまま──揺れるソルガレオの背の上で、じっと耐え続け……。
「ラリオーーナッ…!!!」
やっとソルガレオが態勢を立て直す。
歩夢「ゆう……ちゃん……っ……」
揺れも衝撃もひとまず収まったけど……私を抱きしめる歩夢は、震えていた。
歩夢「…………ゆう……ちゃん……っ……」
侑「歩夢……もう大丈夫だよ……。私は……無事だから……」
歩夢「…………」
侑「ありがとう、歩夢……」
歩夢「……うん」
歩夢の背中を優しく叩きながら、二人で顔を上げる──
すると、
「──ジェ…ル…」
私たちの近くを……ボロボロになったウツロイドが漂っていた。
歩夢「……っ……!! ウツロイド、戻って……!!」
「ジェ…ル…ップ…──」
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