739: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/09(月) 00:25:46.66 ID:jK0Y5xHa0
整備士「み、ミヤシタ博士……?」
愛「……答えろ」
整備士「ヒッ……」
殺気を込めた視線に驚いた整備士たちが、蜘蛛の子を散らすように逃げていく。
──わかってる。どうせ、犯人が問われたところで自分から名乗り出るはずがない。
愛「……こんな、やつらのせい、で……っ……りなりーが……りなりー……が……っ……!!!」
腸が煮えくり返るという感覚を、生まれて初めて味わっている気がした。
愛「……りなりーが何したって言うんだ……っ……!!! 世界を……みんなを守ろうとしてただけじゃんか……っ……!!!」
──あんなに臆病だったりなりーが、勇気を振り絞って、見ず知らずの誰かの未来を守るために、戦っていたのに。
こんな形で振り払われることがあっていいのか? いいわけあるか……!! あってたまるか……!!
愛「……りなりーを……っ……返してよっ!!!!」
「リーーーシャーーーーッ!!!!!!!!」
リーシャンがアタシの怒りに呼応するように──周辺一帯を“ハイパーボイス”で吹き飛ばす。
愛「……ふざけんな……ふざけんなふざけんなふざけんなぁぁぁぁっ!!!!!!」
「リシャァァァァァァンッ!!!!!!!」
手当たり次第に、攻撃をまき散らし、ドックを破壊し、逃げ惑う整備士たちを吹っ飛ばす。
愛「──あぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」
「リシャーーーーンッ!!!!!!」
叫びながら、目に付くもの全てを吹き飛ばす。
そうでもしないと、気がおかしくなりそうだった。いや、そうしていても、おかしくなりそうだった。
自分が今まで感じたことのないような、怒りと憎しみから生まれる破壊衝動。
そんな暴走をするアタシのことを聞きつけたのか、
彼方「あ、愛ちゃん……!?」
果林「愛っ!? 何やってるの!?」
カリンとカナちゃんがドックに飛び込んできた。
愛「──りなりーを……っ!!! りなりーを返せぇぇぇぇぇっ!!!!!」
「リシャァァァァンッ!!!!!」
果林「──彼方!! ドックを守って!! 消火も!!」
彼方「わ、わかった!! バイウールー! パールル!」
「──メェ〜〜〜〜」「──パルル」
果林「キュウコン、“かなしばり”!!」
「──コーーンッ!!!」
「リシャンッ…!!?」
カリンたちが暴れまわる、アタシたちを止めに入ってくる。
果林「愛っ!! やめなさいっ!!」
キュウコンがリーシャンを動けなくし、カリンがアタシを後ろから羽交い絞めにする。
791Res/1707.57 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20