716: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/08(日) 13:29:01.73 ID:5MWtUFJH0
愛「だから、仮に他世界を滅ぼして、ウルトラスペースにエネルギーを溢れさせても、また数百年、数千年もすれば同じことが起こるんだって!!」
璃奈「エネルギーは流動する……。……エネルギーの固定方法を考えるよりも、移住を考える方が現実的かもしれない」 || ╹ᇫ╹ ||
政府役人「だが、数百年数千年我々の世界は守られる。それに今更になって、この世界を捨てると世界中に説明しろと?」
璃奈「現実的な問題の話をしてる。……今、貴方たちが計画してることは侵略。世界間で戦争になる可能性だってある。それに勝利したとしても、また時間が経てば同じ問題が起こる」 || ╹ᇫ╹ ||
政府役人「なら、そのときはまた戦うしかない。人はずっとそうしてきたんじゃないかい?」
愛「だからそれじゃ、根本的な解決にならないって言ってんでしょ!?」
璃奈「愛さん……落ち着いて……」
政府役人「……話にならんな」
愛「それはこっちの台詞だよ!!」
政府役人「君たちの聞き分けがあまりに悪いため……今後は組織の全指揮系統を実行部隊に渡すことにした」
愛「はぁ!?」
政府役人「今後は研究の方針や予算の割り振りも、実行部隊が管理する。今後はそちらの指示で動いてもらう」
愛「ふっざけんなっ!!」
政府役人「……実際に航行エネルギーとして扱う星の子、コスモッグと言ったな。……あのポケモンはすでにこちらで確保させてもらった」
愛「はぁ……!?」
愛さんと私は、同席している実行部隊の司令官に視線を向ける。
司令官「……果林と彼方には上からそういう指示があったと言って回収した」
愛「……いつの間に……」
先手を打たれたということだ……。
果林さんたちは私たち以上に上下のある組織をベースに動いている。
そうなると、上からそういう指示があれば、それには従うだろう……。
政府役人「2匹のコスモッグは今後、実行部隊で管理する」
愛「……横暴だ……!」
政府役人「ポケモンの扱いに長けた実行部隊がポケモンを管理するのは合理だと思うが?」
璃奈「……本当にそう思うんですか? ポケモンの扱いに長けた人がコスモッグの管理をするのが適切と」 || ╹ᇫ╹ ||
政府役人「当然だ。あれは君たちのポケモンではない。世界を守ろうと考える全ての人間の中で公平に扱われるべきポケモンだ。他に何か合理的な異論でもあるのか?」
璃奈「ない。その理屈は正しい」 || ╹ᇫ╹ ||
愛「り、りなりーっ!」
璃奈「ただ、ポケモンの扱いに長けた人間に渡すという理屈を是とするなら、実行部隊に2匹とも渡すのは筋が通ってない」 || ╹ᇫ╹ ||
愛「え……?」
政府役人「……何?」
璃奈「……この組織全体で見ても、愛さんのポケモンの扱いはトップ2には間違いなく入ってる」 || ╹ᇫ╹ ||
政府役人「……そうなのか?」
役人の人が司令官さんに確認を取る。
司令官「……確かに摸擬戦の結果では、果林は愛博士とは同程度の実力ですが……彼方は明確に負け越しています」
政府役人「……」
璃奈「なら、少なくとも2匹のコスモッグのうち1匹は愛さんの手に渡るはず。それが合理と言ったのは貴方」 || ╹ᇫ╹ ||
役人の人は私の言葉に、黙り込み、眉を顰めていたけど──さすがにこれだけの地位にいる人間が、簡単に言っていることを覆すことは出来ないだろうという私の読みどおり、
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