710: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/08(日) 13:20:47.70 ID:5MWtUFJH0
果林「一体どういう方法なの……!? 璃奈ちゃん……!!」
血相を変えて訊ねてくる。
強い力で肩を掴まれていたため、肩に果林さんの指が食い込んでくる。果林さんはそれくらい強い力で私の肩を掴んでいた。
愛「ちょ、カリン……!」
璃奈「……か、果林さん……い、痛い……」
果林「あ……ご、ごめんなさい……」
果林さんは謝りながら、掴んでいた手を離す。
愛「……カリンが人一倍気持ちが強いのは知ってるけど……そんな風に詰め寄ったら、りなりーが困っちゃうからさ……」
果林「そう、よね……ごめんなさい……」
璃奈「うぅん……大丈夫」
彼方「それで……どういう方法なの……?」
彼方さんに訊ねられるけど……。
璃奈「……それは……」
私はこれを口にしていいものか……悩んでしまった。
もし自分たちの世界の周辺をエネルギーで満たすということが意味していることを考えると……。
璃奈「…………言っていいのか……わからない」
安易に言っていいものなのかわからなかった。
果林「言っていいのか……? わからない……?」
私の言葉に果林さんが眉を顰める。
果林「世界を救う方法があるんでしょ……? それを言っていいのかわからないって、どういうこと……?」
璃奈「そ、それは……。……でも、今この場では……教えていいことか……私だけじゃ判断しかねる……」
果林「なによそれ……。……ねぇ、璃奈ちゃん……貴方も世界を救いたいんじゃないの……?」
果林さんの語調が強くなる。
彼方「か、果林ちゃん、落ち着いて……」
愛「…………何か思うことがあるってことだよね」
璃奈「……うん」
愛「わかった。……ただ、私たちは政府から託されて研究してるから……」
璃奈「……わかってる。……報告しないわけにはいかない……」
最終的には、可能性であっても、報告の義務がある。
政府がどれだけ私たちに投資しているかを考えれば……私一人の意思で、研究の中で見つけた事実を発表するかしないかを決めていいわけがない。
それを聞いて果林さんは、
果林「なら、ここで言ってもいいんじゃないの?」
再び強い口調をぶつけてくる。
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