709: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/08(日) 13:14:48.11 ID:5MWtUFJH0
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本当に……いろんな世界を見て回った。
そして、私はその中で、世界はそれぞれ違う規模を持っていることを突き止めた。
加えていろいろな世界を巡る中で──私たちは、ウルトラビーストを何種類か捕獲することに成功した。
テッカグヤ、デンジュモク、カミツルギ、ズガドーン……そして、2匹目のコスモッグ……。
ただそれなりの数の世界を見て回ったけど──知的生命体による文明が進行形で築かれている世界へは、たどり着けなかった。
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調査を続ける中で……久しぶりに研究所に戻ってきていた私は、考えていた。
──結局何故、私たちの世界からはエネルギーが漏れ出してしまっているのだろうか?
各世界にある物質の放射性年代測定から見るに……誕生から時間が経過している世界ほどエネルギー状態が不安定だった。
それが指し示すのは……この現象は世界そのものに起こっている経年劣化のようなものと考えるのが妥当……?
世界はエネルギーの風船のようなもので……その風船のゴムの表面が徐々に弱まって、エネルギーが逃げ出していくと仮定して……。
そうだとしてエネルギーはどこに……?
スペース内でエネルギーに偏差が観測出来るってことは、エネルギー自体は流動しているってことだから……。
そうだ……期間ごとの放射誤差のデータと、周辺スペースのエネルギーの飽和状態を見れば……!
私は、集めたデータを見比べる。……やっぱり……ウルトラスペース内に、エネルギーの圧力のようなものが存在しているんだ……。
私は一人、頭の中で理論を整理していく。
彼方「それにしても……これだけ世界を見て回ったのに……人が住んでる世界って、ないもんなんだねー……」
果林「そうね……。……でも、文明がある可能性が高い世界はあったんでしょ?」
愛「まあね。……エネルギー観測によると、アタシたちの世界よりも大きな規模の世界が1個だけ見つかったから。そこにはもしかしたら……文明があるんじゃないかって考えてるけど……」
彼方「エネルギー……ちょっとくらい分けてくれないかな〜……」
愛「それが出来ればなんだけどね〜……」
エネルギーを分ける……?
璃奈「……!」
私はそのとき、あることに気付き、椅子を跳ねのけるようにして、立ち上がった。
愛「り、りなりー? どうしたの? 何かひらめいたん?」
璃奈「………………わかった」
もし、周辺のウルトラスペースのエネルギー圧が小さいほど、エネルギーが流出するのなら、自分たちの世界の周辺のエネルギー圧を上昇させるのが答えになる。
そして、そのための方法があるとしたら……。
彼方「わかったって……何がわかったの〜……?」
璃奈「世界を………………救えるかも……しれない……」
果林「ホントに……!?」
私の言葉を聞いて、果林さんが私の両肩を掴みながら、
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