697: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/08(日) 13:01:27.65 ID:5MWtUFJH0
「フェロッ!!!」
──ガシャァンッ!! と音を立てながら、フェローチェが実験室のガラスを突き破って、果林さんに飛び掛かる。
そこに割って入るように、
彼方「ネッコアラっ!! “ウッドハンマー”!!」
「コァッ!!!」
「フェロッ…!!」
彼方さんのネッコアラが丸太を使って、フェローチェを弾き返した。
彼方「果林ちゃん、平気!?」
果林「あ、ありがとう、彼方……!」
彼方さんに声を掛けられて、果林さんが頭を振る。
愛「私も戦う……! りなりー! 下がってて!」
璃奈「う、うん……ニャスパー、隠れるよ」
「ニャァ」
戦えない私は、机の影に隠れ、愛さん、果林さん、彼方さんがフェローチェと相対する。
「…フェロッ」
果林「いいわ、暴れるって言うなら……貴方が私を魅了するよりも早く……倒してあげるから……!」
愛「カリン、カナちゃん! 気を付けてね!!」
彼方「防御は任せて〜!」
「フェロッ」
実験室内にて、ウルトラビーストとの戦いの火蓋が切って落とされたのだった──
📶 📶 📶
──カツーンッ!
ビーストボールが床に落ちて、特有の音を響かせた。
果林「……はぁっ…………はぁっ…………」
愛「し……死ぬかと思ったぁ……」
彼方「……かなたちゃん……もう……うごけないぃ…………」
果林「……どうりで……戦力を欲しがるわけね……」
先ほどまでずっと響いていた大きな戦闘音が落ち着いたところで、身を隠していた私が顔を出すと──実験室内はボロボロになっていた。
実験室のガラス張りが吹き飛んでいるのは当たり前として、ひしゃげた壁、破壊された機材、天井の照明も一部が破壊され配線が剥き出しになり、スパークしている。
よくこの実験室内で戦闘を収束させられたと思ってしまうくらいには破壊されていた。
そんな中で愛さんたちは、息を切らせながらへたり込んでいる状態だった。
璃奈「みんな……大丈夫……!?」
「ウニャァ〜」
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