689: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/08(日) 12:52:05.15 ID:5MWtUFJH0
ベベノムたちも無事。
そして、ガラスを挟んだ向こうに──幼い日に見た、両親を吸い込んだ穴が……そこには確かにあった。
璃奈「……実験、成功した……」
愛「やったね、りなりー……!」
璃奈「うん……!」
次第にホールの吸引力は弱まっていき──エネルギーが尽きてゲートが閉まるのかと思った……そのときだった。
ゲートの中から──何かの影が現れた。
「──シブーーン…」
璃奈「……!?」
愛「な……!?」
──異様な姿をした生き物だった。
虫のような頭に、筋骨隆々とした肉体、そして四足の下半身。
異様と言う以外、他に形容する言葉が見当たらなかった。
そいつは、
「マッシブ!!」
ガラスの向こうで、何故かポージングをし始めた。
それと同時に、背後のゲートはエネルギーを失って維持できなくなったのか、閉じていく。
璃奈「な、なに……? ポケモン……?」
愛「わ、わかんない……。……でも、絶対に外に逃がしちゃダメだよね……! リーシャン!! ルリリ!!」
「──リシャンッ」「──ルリッ」
愛さんがボールからリーシャンとルリリを繰り出す。
だけど、相変わらず謎の生物は、
「マッシブ…!!!」
ポーズを決めている。
璃奈「て、敵意は……ないのかな……?」
しばらくすると、そいつは──
「シブ…」
見せつける相手がいないことに気付いたのか、軽く項垂れたあと……その謎の生物の目の前に──先ほど消えたはずのホールが再出現した。
璃奈「……!?」
愛「ホールが……!?」
そして、謎の生物は──
「シブーン──」
ホールの中へと消えていき──いなくなるのと同時に、ホールも消滅してなくなったのだった。
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