676: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/08(日) 12:40:27.78 ID:5MWtUFJH0
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──私たちはその後も着々と研究を進めていった。
愛「サーナイト、そこまでで」
「サナ」「サナ」
愛「……うーん……」
愛さんはエネルギー測定器の数値を見ながら、眉を顰める。
璃奈「やっぱり、理論式から考えても、エネルギーが全く足りてないね……」
愛「確かに、サーナイトたちの作り出すブラックホールの衝突が一番数値としては大きいけど……。さすがに、空間に穴を開けるのはこれじゃ難しいね……」
璃奈「うーん……でも、実際にホールが発生したときは、この方法だったと思う……」
愛「何か他に条件とかがあったのかな……」
璃奈「わからない……。……でも、二人は何度もこれを繰り返して少しずつエネルギー効率の高いぶつけ方を何度も検証してた……」
愛「そのうちのとある1回でホールが発生したと……」
璃奈「……ただ、こうして実際に数値を見る限り……他に要因がないと現象が起こるとは考えづらい……」
愛「……となると、今後考えることは3つだね。より効率の良いぶつけ方、他の要因探し、それと……」
璃奈「もっと大きなエネルギーを発生させうるポケモンを見つける」
愛「うん、そうなるね」
お父さんとお母さんも普通の研究者だったから、ポケモンを捕まえるのが得意だったわけじゃない。
ましてや今と違って、ビーストボールのような捕獲道具があったわけでもなかったし……。
サーナイトを実験で使っていたのは、お父さんとお母さんが子供の頃から、たまたまラルトスを持っていたからに過ぎない。
半面、愛さんは戦闘や捕獲が得意で、これまでに数十種類のポケモンを捕獲している。
今のところ、サーナイト同士が一番大きな成果を出しているけど、もしかしたら、今後これよりも大きな結果を得られる組み合わせが見つかるかもしれない。
それが3つ目の『もっと大きなエネルギーを発生させうるポケモンを見つける』というわけだ。
愛「まー……サーナイトのサイコパワーはトレーナーとの絆に呼応して強くなるって言うし……一緒に過ごす時間が長くなれば、結果も変わってくるかもしれない。根気よくやっていこうか」
そう言いながら、愛さんがサーナイトたちをボールに戻す。
愛「とりあえず一旦休憩にしよっか……朝からずっと検証してたから、さすがにくたびれたよ……」
璃奈「なら、ご飯にしよっか。パンがあるから」
愛「お、いいね」
二人で食事をしようと、実験室を出ると──
「ベベノ〜♪」
ベベノムがパンを持って、私たちのもとへと飛んでくる。
璃奈「ベベノム」
「ベベノ〜♪」
愛「お、持ってきてくれたん? ありがと、ベベノム〜♪」
「ベベノ〜♪」
璃奈「ベベノムも一緒に食べよっか」
「ベベノ〜♪」
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