634: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/06(金) 17:12:19.94 ID:djK6Kzqg0
せつ菜「──なら……私も一緒に檻に繋がれるべきです」
果林「せつ菜……」
いつから聞いていたのか、気付けばせつ菜が私たちの方へやってきて、自分にも責任があると言いだした。
果林「……ダメよ、それこそ貴方は私が利用しただけ。関係ないわ」
せつ菜「いいえ……私は自分の意志で貴方たちに付いて行きました。貴方たちが裁かれるなら、私も同じように裁かれて然るべきです」
果林「……子供がかっこつけるんじゃない」
せつ菜「な……」
果林「自分の意志でとは……よく言うわね。まんまと心の弱みに付け込まれて利用された分際で」
せつ菜「それは……」
果林「貴方は、貴方の帰るべき世界があるでしょう? ……なら、そこに帰りなさい」
せつ菜「…………」
果林「特に……親や……自分を大切にしてくれる人を悲しませちゃダメよ……」
せつ菜の後方にいる──彼女の両親や……彼女をずっと見守ってきたであろう真姫……そして、彼女たちの仲間を見ながら。
果林「なんて……私が言えた話じゃないけどね……」
せつ菜「果林さん……」
せつ菜は何か言いたげだったけど──後方の両親たちや仲間と私を何度か見比べたあと、
せつ菜「…………」
私に向かって、綺麗なお辞儀をしてから、仲間たちのもとへと──帰っていった。
果林「それと……愛もね。……愛は本当に私が無理やり従わせてただけだから……」
彼方「そういえば……愛ちゃんはどこにいるの……?」
果林「あちこち移動しているせいですぐにはわからないけど……発信機があるから、それでちゃんと見つけて……もう終わったことを伝えるわ。私たちの負けだって……」
それで全て終わり……。やっと全部……終わりなんだ……。
🎹 🎹 🎹
リナ『……』 || ╹ _ ╹ ||
侑「リナちゃん……行かなくていいの?」
果林さんたちをじっと見つめているリナちゃんに、そう訊ねる。
リナちゃんにとって……果林さんたちは、かつての仲間だ。……あの場に行きたいんじゃないかな……。
リナ『うぅん……いい。私はコピーだから……。璃奈はもう、死んだんだよ。あの輪に加わるべきなのは、私じゃない』 || ╹ ◡ ╹ ||
侑「リナちゃん……」
リナ『それに今の私は、侑さんのポケモン図鑑だから!』 || > ◡ < ||
侑「……わかった。リナちゃんの意思を尊重する」
リナ『ありがとう、侑さん』 || ╹ ◡ ╹ ||
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