63: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/18(日) 20:17:57.08 ID:X9ltvPdj0
侑「……違う」
「…イブィ」
──ああ、どうして……どうして、こんな当たり前のことに……気が付かなかったんだ……。
侑「……まだ……、みんながいる……っ……」
やっと気付いて──
侑「……ポケモンたちが……っ……ずっと、支えて来てくれた……っ……みんなが、いる……っ……」
「ウォーグ」「ライボッ」「ロンチ♪」「ニャァ」
「…イブィ♪」
こんな当たり前のことも忘れていた、馬鹿な私なのに……それでも傍で支えてくれるポケモンのことを考えたら──涙が溢れてきた。
侑「ウォーグル……っ、ライボルト……っ、ドロンチ……っ、ニャスパー……っ、──……イーブイ……っ……」
「ウォグ♪」「…ライボ」「ロンロン♪」「ウニャァ」「…ブイ♪」
そして──私は……この子たちにも聞かなくちゃいけなかった。
侑「みんな……っ……歩夢を、助けたい……っ……?」
「イッブィ!!!!」「ウォーグ!!!」「ライボッ!!!!」「ロンチッ!!!」「ニャー、ニャー」
私の問いに、ポケモンたちは力強く頷いた──歩夢を、助けたい、と。
侑「そうだよね……っ……、そうだった……っ……、みんな、歩夢のこと……大好きだもんね……っ……」
「ブイブイ♪」「ウォーグ」「…ライ」「ロン♪」「ニャァ」
かすみ「侑先輩……っ」
侑「かすみ、ちゃん……」
かすみ「出来るか、出来ないかは二の次です……っ……、侑先輩は──歩夢先輩たちを助けたいですか……?」
改めての問い──そんなの、
侑「助けたいに決まってる……っ!!」
今すぐにでも、歩夢の傍に行きたい。歩夢の手を取って、抱きしめて、助けに来たよ、もう大丈夫だよって言ってあげたい。そう言って、安心させてあげたい。
それに──歩夢と約束したじゃないか。
──『私は歩夢を守れるようにもっともっと強くなる』──
きっと、歩夢は私の言葉を信じて待っているはずだ。だから……!
侑「……私が──歩夢を……みんなを、助けに行かなきゃダメなんだ……っ……!!」
かすみ「……っ……はいっ!! 一緒にしず子たちを救いに行きましょう……っ!!」
侑「……うんっ……!!」
私は力強く頷いて──かすみちゃんを抱きしめた。
侑「かすみちゃん……っ……ごめんね……っ……。私が馬鹿だった……甘ったれだった……っ……」
かすみ「ぅ……ぐす……っ……えへへ……っ……かすみん、侑先輩だったら……わかってくれるって、信じてましたから……っ……♪」
侑「ありがとう……っ……お陰で、目が覚めたよ……っ……。私には……頼もしい仲間がいるんだって……思い出せた」
「イブィ♪」「ウォーグ♪」「…ライ」「ロンチ」「ニャァ」
イーブイ、ウォーグル、ライボルト、ドロンチ、ニャスパー。順番に顔を見て、頷き合う。
そこで、
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