622: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/05(木) 16:28:17.30 ID:mDhGJcE10
──ゴッ!!! 鈍い音と共に、頭に強い衝撃を受けた。
穂乃果「ぁ゛……っ……!!」
衝撃と痛みで私はその場に倒れ込む。
倒れた私の目の前には──
「──ウソッ」
穂乃果「ウソ……ハチ……っ゛……」
ウソハチがいた。ウソハチが──私の頭上に、落ちてきた。
「リザァッ!!!!」
リザードンが咄嗟に、炎を吐こうとしたが、
愛「ウソハチ……“だいばくはつ”……!!」
「ウソッ…!!!」
「リザッ!!!?」
ウソハチがリザードンの懐に飛び込み──爆発して吹き飛ばした。
愛「…………悪いね。……真面目に戦ったら、勝てる気がしなかったから……卑怯な手、使わせてもらったよ」
穂乃果「いつ、の……間に……空に……」
愛「……“ボルテッ拳”だっけ? ……あのとんでも技が上から飛び掛かってくる使い方で……助かったよ」
穂乃果「…………あの、とき、の……“ハイパー……ボイス”……」
愛ちゃんは、ピカチュウの攻撃を相殺するように見せかけて──遥か上空に向かって、ウソハチの入ったボールを打ち上げていたんだ……。
私の視界が赤く染まっていく。私は……頭から大量の血を流していた。
愛「……もう、立つのは無理っしょ……猛スピードで落ちてきた岩が……頭に直撃したようなもんだからね。勝負ありだよ……」
穂乃果「…………っ゛……」
愛ちゃんがよろよろと立ち上がって、私に背を向ける。
愛「さーて、今度こそ……ギラティナ捕まえて、おさらばだ……」
そう言いながら立ち去ろうとする背に──
穂乃果「──……ま、って……」
立ち上がって、声を掛ける。
愛「…………冗談でしょ? あれ食らって立つの……?」
穂乃果「あなたは……野放しにしちゃ……いけない……」
愛「…………」
穂乃果「リザー……ドン……」
「…リザァ…ッ…!!!!」
ウソハチの“だいばくはつ”で吹っ飛ばされたリザードンが、羽ばたきながら戻ってくる。
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